由布岳大崩谷登攀失敗編(YAMAP以前の記録)

2004.02.10(火) 日帰り

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※アルパインクライミングルート経験者以外安易に入らないように。 由布岳 大崩登攀 04年2月10日 CL M(U山岳会)、fuku 月曜日の勤務終了後、Mと由布岳へ。 東登山口付近でテント泊。 朝、6時出発。 行き先は、由布岳北側の大崩(大崩落しているとこと)。 作業道を歩き、堰堤を越えて、目の前には大きな岩の壁。 Mが登攀を試みる。 自分がロープで確保する。といっても、支点無し、セルフも取れない。場所は急な斜面の途中。Mが落ちれば2人とも滑落、大怪我は間違いなし。Mは「落ちたらロープは流してくれ。でないと2人とも落ちるので」。 ...「というわけには....」、事の重大性を認識、.....恐怖。  近くで岩がバラバラと落ちている。岩は泥の間に埋まっているものも多く、いつ落するやら。頭の上部にもそんな石がたくさん見える。 当然、登ろうとして持とうとする岩も剥がれ落ちないとは限らない。Mはピッケルで岩をたたき、確認する。  クライミングシューズだとそれほど難しくないと思うが、足にアイゼン手にはピッケルではMといえども簡単ではない。結局、空荷でザックを自分の肩に乗せ、アイゼンでそれを踏みショルダーで登った。上の岩にロープを結び、ザックを引き上げ、その後自分が登る。もちろん今度はMが上で自分を確保。  さらに上に行くには同じことの繰り返しだが、初めての場所で、上の状態がわからず、ロープを岩に確保する支点を作るハーケン類も持ってこなかったので、無理して行ってもし進退極まる可能性もある。ここで、撤退。  一旦最終堰堤まで戻り、すぐ左の尾根を登る。もちろん登山道なんてなく、積雪したヤブの急坂(40度くらい)を登る。標高差で100mくらい登ると岩で行き止まり。仕方なくまた引き返し、さらに左の尾根から登る。ここも積雪したヤブの急坂。登るにつれ積雪量が増しラッセルとヤブこぎでどんどん体力を消耗する。  2.5時間ほどの苦闘の末、大崩のの最上部あたりに出る。大崩の内部は良く見るとトレースが見える。誰か日曜日あたりに登ったようだ。 こんなことをやる人が他にいるのか!と感心する(後で調べると星と焚き火のパーティーの様だった)。  大崩はほとんどが垂直の壁になっているが、このあたりだけなだらか(30度程度)となっていて、大崩の中に下りる。大崩の中を少し登る。西峰と東峰のお鉢巡りの中間部あたりはもうすぐ。あとは下りがほとんど。出発から既に5時間以上ほとんど登りばかり、それも普通のところじゃないので相当ばてている。でも、登りはあとちょっと。ホッとする。 「fukuさん、悪いけど、この中を下りてみたいんですが」。 「エッ、もし途中で降りられなくなったら?」。 「登り返します!」(キッパリ)。 「...嘘じゃろー....」....「いいですよ、..まいったなー」。  バテバテの自分に対しMはいたって元気。体力、気力ともたっぷりの雰囲気。スーパーの人ならどおってことはないが、スーパーマンと2人の山登りは本当に大変だ。得ることも疲労感も半端じゃない。  結局、40度くらいの雪壁を標高差で150m~200m近く下り、やはり予想どおり下りられず登り返し。その時の自分の落胆ぶりは想像出来るだろう。 やっとの思いで登り、食事を含めて20分ほど休憩。少し体力が回復し、お鉢巡りをして東登山口へ降りた。 下山は15時30分。 6時出発だから9時間30分。バテバテの一日だった。 記録 東登山口付近6:00発=15:30着 記録はこちらにも掲載 http://unan45.sakura.ne.jp/fuku/yamabiko/yama_rep/2003/yufu/index.htm 成功編はこちら http://unan45.sakura.ne.jp/fuku/yamabiko/yama_rep/2003/yufu2/index.htm

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