活動データ
タイム
04:37
距離
9.7km
のぼり
430m
くだり
428m
活動詳細
すべて見る今回は前回と同じ様な所を歩きました。しかし、趣旨は全く違っていて前回は東海道と岡崎の京都市京セラ美術館で開催されている“古代エジプト展”がメインでしたが、今回は子供の時から疑問に思っていた九条山は果たしてどこを指しているのかというの真相解明をすることと、12峰しか踏んでない東山36峰の山頂を踏む事です。 九条山は、京都でタクシーに乗って九条山に行ってくださいと言えばほぼ間違いなく連れていってくれるよく知られた地名なのですが、結論から言うと九条山という山は存在しないというのが正解なのです。それではなぜここが九条山(日ノ岡峠という方が正解に近い)というようになったのかというと、かつてこの上の山に公家の九条家の領地があったので近隣の者から九条山と呼ばれるようになったらしいのですが、その名を1997年、京都市地下鉄東西線が開通するまで京阪電鉄京津線(地元では京津電車といわれ京阪本線とは別の鉄道のように見られていた)のここにあった駅名が“九条山”だったのです。地下鉄東西線になってその駅は廃止されてしまいましたが今も辛うじてバスの停留所にその名は引き継がれています。しかし、いずれこの名は完全に消え去ってしまうかも知れません。ただその九条家の敷地には境界を示す石杭が埋められていてその石杭に囲まれている所が九条山と呼ばれるのに相応しいとの事だったのでその場所を探すのが本日の目的の一つだった訳です。で、小生予め国土地理院地図1/10000を見てある程度目星をつけて挑んだのですが、結果的にはその場所は見つかりませんでした。それらしい、という所には行きましたが、目的の石杭がみつけられなかったので30点/100点ぐらいと言ったところでしょうか?因みに九条山は果たして何処を言うのかというネタはかつてミステリー番組でも使われて放映された事もあるそうです。 九条山の事を話題にしても話はつきませんが、あれこれ言い出すと終われそうにないので先に進みます。 次に東山36峰についてですが、これは北は比叡山から南は稲荷山までの東山を総称して東山36峰と言います。「ふとん着て寝たる姿や東山」という句がぴったりあてはまる特に特徴の無い山の連なりですが、実はこれも36峰が先にあって東山36峰と名付けたのではなく、東山36峰の言葉が先にあり、それを36の山に当て嵌めて東山36峰と呼ぶようになった帰来があります。従って36峰にはどうしても無理が生じるはというのが実態で、実際に登ろうとすると全ての山頂に行き着ける訳ではなく、山頂は削られてしまった山や宮内庁などの管理の下に実際には到達できない山もいくつかあるようです。因みに今ヤマップでは京都一周トレイルの東山山頂公園の東山21辺りを東山の山頂辺りを山頂登録されていますが東山36峰にも東山という山は無論無く、これは明らかに間違いで東山という個別の山は存在しないと言うのが正解です。「🎵月は朧に東山~……」と歌にもありますが、詩に出てくる東山は山頂登録されている山頂公園の辺りだけを特定している訳では無いでしょう。ピークハントの対象を広げる事には何ら抵抗は感じませんが、安易に山頂登録してしまう事により、その地域の古来から培った歴史を歪曲してしまう事になりかねないと小生は危惧しています。(実際にGoogle mapでも何を参考に作られているまでは分かりませんが明らかにヤマップと同じ位置に同じ間違った山名が表示されてしまう事を確認しています)従って山頂登録を申請される方においてはその理由とかを例えば古文書に載っているとか、いつ何という著名な岳人が名付けた山だとか、或いはその山名がどれだけ地元に根づいているとか十分に精査して頂いた上に登録申請して頂きたいとともにヤマップの方については新しく山頂登録する際にはその裏付けをしっかり示して頂きたいと願っております。 ちょっと御託を述べさせて頂きました。 何はともあれ九条山のおかげで今日は今まで足を踏み入れた事の無い南禅寺山と若王子山の二つの東山36峰の山頂に立つことが出来ました。過去に踏んだ36峰の山はこれでやっと14となりましたが、まだまだ先が長いですね。 そして、その名を全国に知られる?哲学の道ですが、ここは言うまでもなく北は銀閣寺橋から南は若王子まで疏水に沿って作られた遊歩道なのですが、哲学者の西田幾多郎先生が瞑想に耽りながらこの道を散策していた事からこの名がつけられました。今では東山エリアの観光地で沿線には名勝や旧跡、近くにはちょっとお洒落な店も出店されていて観光の人気スポットともなっています。今日小生が歩いたのは観光が目的ではなく、南禅寺山から大文字山に繋がる36峰エリアを網羅しようとすれば、この道は避けようにも避けられないからですが、せっかくの事だと思って昨年の干支の狛ネズミがある故に一昨年末から正月に人が押し寄せた大豊神社や熊野若王子神社、冷泉(れいぜい)天皇陵にも少しだけ立ち寄りました。この他哲学の道沿い以外でも先週も通った日向大神宮、4年ほど前NHKの大河ドラマ“八重の桜”が放映されましたがそのモデルとなった新島八重とその夫で同志社の設立者である新島襄のお墓にもお参り致しました。 大豊神社で東山36峰の一つ、椿ノ峰に立ち寄る事を思いだし登山口まで少しだけ引き返しましたが、登山道がすこぶる荒れていそうなのと天候が不安定でたまたま雨が降りだしたのとそこそこ良い時刻になっていたので、ここは登山口だけ確認して次の宿題とし、大文字山の拠点ともなる霊鑑寺のもう少し先で折り返しました。
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