涌蓋山を仰ぐ

2021.06.02(水) 日帰り

活動データ

タイム

01:53

距離

6.6km

のぼり

383m

くだり

382m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
1 時間 53
休憩時間
3
距離
6.6 km
のぼり / くだり
383 / 382 m
1
13
39
43

活動詳細

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 時勢のせいか、ここ数ヶ月山歩きする気になれなくて、代わりにオートバイばかりを乗り回していた。  ところが、ほんの数日前にふとハイキングがしたくなって、ツーリングとハイキングと温泉を組み合わせて予定を立ててみた。  目的地はみそこぶし山にした。以前、熊本の郷土富士である涌蓋山を歩いた時、曇天のせいで何の景色も見れなくて、そもそも涌蓋山の山容さえよくわからなかったので、ふるさとの富士を愛でたくなったのだ。  熊本市から登山口までは二時間弱で到着するのでツーリングとしても適度だし、近くには少し気になる温泉もある。きっと、いいこと尽くの一日になるに違いない。  四ヶ月ぶりに歩いた山道は、平日ということもあって人も殆んどいなくて、今一つ晴れ切らない曇り空の下で、なかなかの寂しさを醸し出していた。  わたしは山の寂しさが好きだ。  寂しさの渦中にある時、人は賑やかな場所を求めるのだろうと思う。だとすれば、寂しい場所へと向かう人は、ある意味、充たされている人なのかもしれない。  それとも、どうしようもない寂しさが研ぎ澄まされていくかのように、敢えて、寂しい人が寂しい場所へと向かうのだろうか。    そんなことを思いながら歩いていると、みそこぶし山の頂にたどり着いた。  辺りを見渡すと、涌蓋山が少し憂鬱な曇に憑かれて佇んでいた。  その姿は梅雨の合間のとても自然な光景なのだろうと、わたしは納得して、踵を返して下山することにした。  付記 帰りによった熊本・小国郷の立ち寄り湯「きんこんかん」は、わたしが今まで訪れた温泉のうちで屈指の名湯だった。時折通うことにする。

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