活動データ
タイム
01:53
距離
6.6km
のぼり
383m
くだり
382m
活動詳細
すべて見る時勢のせいか、ここ数ヶ月山歩きする気になれなくて、代わりにオートバイばかりを乗り回していた。 ところが、ほんの数日前にふとハイキングがしたくなって、ツーリングとハイキングと温泉を組み合わせて予定を立ててみた。 目的地はみそこぶし山にした。以前、熊本の郷土富士である涌蓋山を歩いた時、曇天のせいで何の景色も見れなくて、そもそも涌蓋山の山容さえよくわからなかったので、ふるさとの富士を愛でたくなったのだ。 熊本市から登山口までは二時間弱で到着するのでツーリングとしても適度だし、近くには少し気になる温泉もある。きっと、いいこと尽くの一日になるに違いない。 四ヶ月ぶりに歩いた山道は、平日ということもあって人も殆んどいなくて、今一つ晴れ切らない曇り空の下で、なかなかの寂しさを醸し出していた。 わたしは山の寂しさが好きだ。 寂しさの渦中にある時、人は賑やかな場所を求めるのだろうと思う。だとすれば、寂しい場所へと向かう人は、ある意味、充たされている人なのかもしれない。 それとも、どうしようもない寂しさが研ぎ澄まされていくかのように、敢えて、寂しい人が寂しい場所へと向かうのだろうか。 そんなことを思いながら歩いていると、みそこぶし山の頂にたどり着いた。 辺りを見渡すと、涌蓋山が少し憂鬱な曇に憑かれて佇んでいた。 その姿は梅雨の合間のとても自然な光景なのだろうと、わたしは納得して、踵を返して下山することにした。 付記 帰りによった熊本・小国郷の立ち寄り湯「きんこんかん」は、わたしが今まで訪れた温泉のうちで屈指の名湯だった。時折通うことにする。
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