芦生:三国峠-野田畑周回-2021-05-31

2021.05.31(月) 日帰り

活動データ

タイム

06:20

距離

11.4km

のぼり

676m

くだり

683m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 20
休憩時間
32
距離
11.4 km
のぼり / くだり
676 / 683 m
36
2 41
29

活動詳細

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久しぶりに芦生の森に行って来た。生杉原生林の森駐車場から階段状の九十九折りを登るとすぐに息が切れだすのであるが、周囲の大きな山毛欅の木々を見ることで何とか急斜面を終わってホッとした。それから傾斜が緩んで尾根を進むと地蔵峠からの道を合わせ、枕谷の支流の源流部が緩やかな傾斜で南方向からセリ上がってきている。もうすぐ右から捲けば三国峠である。山頂の狭い広場からは周囲の景色は木の葉越しにしか見えないが、確か昔はよく見えたのだが・・・・・・。 今日は若丹国境稜線を西に縦走して、野田畑谷源流と稜線の近づいて同じ高さほどになる場所までは行こうと出かけてきたのだ。この複雑な若丹稜線の尾根のうねりと沢の醸し出す竜のような動きを味わいつつ右へ左へと何処が分水嶺かは皆目見当のつかない尾根を歩くのだった。いつの間にか南方向から鋭角に北西に曲がる場所にくると、野田畑谷を下に見て、北(若狭)側の景色が良く見え、百里ケ岳、多田ヶ岳、久須夜ケ岳らしいものが見えてきた。此処は日本海に近いことを教えてくれる。そこから直ぐが野田畑峠であった。 ここは野田畑谷と峠は標高差が殆どない。日本海側斜面は永谷という谷が野田畑峠に上がって来ているようだ。昔から若狭から丹波・美山への通過道であったはずであるが、今やほとんどその面影はなく踏み跡も緑の茂ったこの季節では簡単には探せない。この野田畑峠付近の野田畑谷は湿原になっていて平らである。その周辺には山毛欅、トチノキ、サワグルミの大木が何本もあって壮観だ。従って、緑の葉に覆われた森は空が見えないためか、下草は殆どなく歩くのには最適であるが、水の流れは深い溝を作っているので、右岸左岸を捲いたり、川床に降りたりしないと歩けないようだ。 昼食後、国境稜線を辿って西へ進み、シンコボまで行くことにした。若狭側の谷にはムシカリ(オオカメノキ)の白い花が大きく長く続いているのが見える。稜線上にはシライトソウが咲いている。杉尾峠への分岐を右に行くとすぐにシンコボ(永谷山)に到着だ。標識だけの周りが何も見えない頂上はやはり残念である。長居は無用とすぐに引き返し、稜線を戻り川床の浅い所から野田畑谷の最奥源流に降りた。 川幅は狭く、ここもトチノキやサワグルミの木が茂っていて、空は見えない。沢幅一杯に葉枝を広げて縦横無尽にストレスなく生きていることを感じさせてくれる。背丈の低いブッシュの中を歩き、ヘツリが出来ない時は川床に降りて緩やかに蛇行する野田畑源流歩きも楽しいものだ。いつの間にか野田畑峠の広場に着いた。僅かに盛り上がった所が峠で標識があるのでそれと判るが、複雑な地形のカーブの地点だ。 今までも微かな踏み跡があったので、これからも上谷まで問題はないはずだ。かなりの昔、この野田畑には木地師が何年も住んでいたとのことなので、その名残のようなものはないかと密かに考えていたので周囲を注意しながら歩いていたが、私には何もその痕跡を見つけることはできなかった。 野田畑谷は源流から上谷合流点近くまで、山毛欅、トチノキ、サワクルミ、ミズナラなどの大木がたくさん空を向いて伸びている。トチノキの花も今や盛りと天に向けて精一杯花穂を伸ばしていた。川床が浅くなって普通の沢状になると、突然ネットで保護された柵が見えた。演習林の調査の柵のようだ。もうすぐ上谷の合流地点のようだ。上谷を渡渉するとそこに登山路があった。 これからはこの登山路に沿って、長治小屋分岐から枕谷、地蔵峠と進めばいいので道探しは不要だ。と思っていたら、先ず長治小屋分岐を通リ過ぎてしまっていた。分岐には橋があったのに、今はない。これがそもそものミスの原因の一つだ。橋のあった付近を渡渉して、そのまま進むと何だか変だ。踏み跡もないし、前方が下流のようなので、GPSで確認すると、長治小屋方向だ。これは逆だと判って我ながらあきれてしまった。反対方向に低い小藪の中を進むとエビネの葉が無数にあるのを確認していると、中山神社に出た。そこには明確な踏み跡があって、もう本当に道探しは必要なくなった。 この枕谷の道も、10年以上来ていないはずだ。新鮮な気持ちと確かこの辺は?と言った勝手な気持ちに揺れながら、地蔵峠への緩い登りを歩んでいると右からの林道に合流して地蔵峠のゲートに到着だ。 この何年かは芦生の森には足を踏み入れず周辺の尾根歩きを少々したに過ぎないが、やはり芦生の森は心が洗われるほどの気持ちに落ち着かせてくれる場所だ。苔むした山毛欅やトチノキの大木が空に向けて枝を伸ばし、葉が太陽の光を遮っている様を見ていると気持ちが穏やかになるのはどうしてだろうか? そんなことを考えながら、地蔵峠から生杉原生林駐車場への林道を歩くのであった。 ”八”、”竹”

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