横ネコとみかんとチョコパイ

2021.05.29(土) 日帰り

活動データ

タイム

00:38

距離

2.5km

のぼり

13m

くだり

15m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
38
休憩時間
0
距離
2.5 km
のぼり / くだり
13 / 15 m
39

活動詳細

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今は昔 今回の山旅は箱根だ。 箱根に行くのは初めてで、箱根の外輪山をぐるっと回る予定だったが、 土曜日は雨、コースを3分の2に縮小して、日曜日に御殿場から乙女峠に登った。 矢倉沢峠を過ぎると、T字路になっていて、そこに ネコ、がいた。 ザックを背負い、手編みの帽子を被り、手足の長い細身のスラっとした体。 色白のネコ だ。 「あの、明神ケ岳はこっちでいいんでしょうか?」 (うっ、ちょっと待ってね私もここは初めてでね。) コンパスと地図を取り出し確認する。 片方の道は踏み跡もしっかり付いているが、どうも明神林道に向かっているようだ。 竹の切り開きの細い道は明神の方向を指している。 18秒で、(こっちが、明神だね)と僕が言った。 「私も一応コンパスと地図を持っているんだけど使い方が解らなくて」 (そうだね、結構難しいねえ、慣れないと) それでも、間違いだといけないので、あっしが、露払いでと 先頭にたち歩き始めた。 (東京からですか?) 「いえ、横浜から来ました」 そうか、横浜から来たネコか・・・・・・・・・・・・・・じゃ、横ネコだな。 「私、遅いですから、どんどん先に行ってもいいですよ。」 と横ネコ。 いやいやとんでも無い、僕はけっしてゆっくり登っているわけではないのだが。 横ネコさんは、結構しっかした足取りで遅れずに付いてくる (山は、一人で来るの?) 「日曜日がお休みではないのでなかなか予定が合わなくて」 (山はもう長いの?) 「いえ、まだ一年目です} (なんでまた、山歩きなんて、始めたの?) 「去年、屋久島に行ってはまりました。」 横ネコさんと僕は登りながらポツポツと話をした。 小一時間登って、ぼちぼち、一本取るかなと腰を下ろした。 (地図とコンパス持ってるの?) 「はいっ!」 と 横ネコさんは自前のコンパスと地図を持ってきた。 いいかい、地図にコンパスを当てて北の方向に、こうやって・・・・・ このリングはどうやって使うのか?それはね、これこれ と 「地図とコンパスの使い方講座実践編」が始まってしまった。 どうやら横ネコさんは、俺から山のノウハウを勉強しようとしているらしい。 偉い、偉い、こういう子は伸びるよ。 ほんじゃ、行くかい!    はいっ   結局、僕と横ネコさんは一つのパーティになったようだ。 まっいいか、旅は道連れ世は情けだもんな、たまにはいいよな。人間だもの  な

箱根山・神山 長尾山経由で、金時山に到着
長尾山経由で、金時山に到着
箱根山・神山 天気はドピーカン富士山もバッチリ見える
天気はドピーカン富士山もバッチリ見える
箱根山・神山 次から次へと登山者が登ってくる
まだ、8時なのにみんな、早いね。
あんまり沢山の人が来るので、早々に山頂をあとにする。
次から次へと登山者が登ってくる まだ、8時なのにみんな、早いね。 あんまり沢山の人が来るので、早々に山頂をあとにする。
箱根山・神山 ここは、金時娘の茶屋が有名だ
金時娘は冷蔵庫も担ぎ上げてしまうほど強力だそうな、
金太郎みたいだね。
ここは、金時娘の茶屋が有名だ 金時娘は冷蔵庫も担ぎ上げてしまうほど強力だそうな、 金太郎みたいだね。
箱根山・神山 横ネコさんが言っていた、明神ケ岳から見る富士山が綺麗です。の言葉通り
金時越しに見える富士山もまたいいものだった。
横ネコさんが言っていた、明神ケ岳から見る富士山が綺麗です。の言葉通り 金時越しに見える富士山もまたいいものだった。
箱根山・神山 横ネコさんも写真を撮っていた。
横ネコさんも写真を撮っていた。
箱根山・神山 横ネコさん
静岡のミカン食べる?

甘いもの食べますか?とチョコパイをくれた。
「今、私チョコパイにはまってるんです。」
横ネコさんは、ニコニコしながら言った。
横ネコさん 静岡のミカン食べる? 甘いもの食べますか?とチョコパイをくれた。 「今、私チョコパイにはまってるんです。」 横ネコさんは、ニコニコしながら言った。
箱根山・神山 そのザックの中、何が入っているんですか?
などと山の話はもちろん
いろいろと二人で駄弁りながら、晩秋の山を行く

「今、私の周りが結婚ラッシュで、親も結婚しろしろとうるさいんです。」

そうだねえ、結婚しろって言ってもすぐできるわけないしな!

「私、人に物を伝えるのが下手なんです。」

人に物を伝えるのは、難しいねえ、まずは相手の言いたい事を。聞いてやらないとだな。

なんか、妙に真面目な話をしたり

僕のアホな話に、横ネコさんはケラケラ笑ったりしていた。

そうすると、僕も楽しくなり、幸せになった。

塔の峰に着いた。

午後3時
あと一時間で湯本に着くだろう。
阿弥陀寺が見えてきた。

(林道が見えてくると安心して転んだりするから気をつけろ!)

「はいっ」

素直ないい子だねえ


林道に下り。
横ネコさんは、「ひめしゃらの湯」寄ってから帰ると言っていたのでそこでお別れだ。
僕は反対方向の箱根湯本駅の方へ

「今日は本当にありがとうございました。」

(いやいや、こちらこそ。それじゃ、また何処かで。)

まわれ右をして
横ネコさんは「ひめしゃら湯」に向かって行った。



最後までお互い名前は、名乗らず。
横ネコさんも、僕も相当ネコ好きで、なんか共感できる事が多かった。

僕は湯本までの急な坂を日も暮れかかった冬の匂い中。降って行った

でも体の中にポツンと灯りをもらった様に、ほんのり暖かいものを感じながら降って行った。
そのザックの中、何が入っているんですか? などと山の話はもちろん いろいろと二人で駄弁りながら、晩秋の山を行く 「今、私の周りが結婚ラッシュで、親も結婚しろしろとうるさいんです。」 そうだねえ、結婚しろって言ってもすぐできるわけないしな! 「私、人に物を伝えるのが下手なんです。」 人に物を伝えるのは、難しいねえ、まずは相手の言いたい事を。聞いてやらないとだな。 なんか、妙に真面目な話をしたり 僕のアホな話に、横ネコさんはケラケラ笑ったりしていた。 そうすると、僕も楽しくなり、幸せになった。 塔の峰に着いた。 午後3時 あと一時間で湯本に着くだろう。 阿弥陀寺が見えてきた。 (林道が見えてくると安心して転んだりするから気をつけろ!) 「はいっ」 素直ないい子だねえ 林道に下り。 横ネコさんは、「ひめしゃらの湯」寄ってから帰ると言っていたのでそこでお別れだ。 僕は反対方向の箱根湯本駅の方へ 「今日は本当にありがとうございました。」 (いやいや、こちらこそ。それじゃ、また何処かで。) まわれ右をして 横ネコさんは「ひめしゃら湯」に向かって行った。 最後までお互い名前は、名乗らず。 横ネコさんも、僕も相当ネコ好きで、なんか共感できる事が多かった。 僕は湯本までの急な坂を日も暮れかかった冬の匂い中。降って行った でも体の中にポツンと灯りをもらった様に、ほんのり暖かいものを感じながら降って行った。

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