活動データ
タイム
11:07
距離
18.4km
のぼり
1872m
くだり
1872m
活動詳細
すべて見る(戸隠神社奥社・🐜🐜⚔️⚔️八方睨・戸隠山・九頭龍山・一不動避難小屋・五地蔵山・高妻山・戸隠牧場) 『どうして昔こんな辺鄙な地が栄えたのであろう。海抜千米の大きな高原が、こんな山中に広がっているのも珍しいが、ここに巨刹が軒をつらねたのは、おそらく戸隠山があったからだろう。修験者は大てい岩の険しい山を選ぶ。大峰山、石鎚山、八海山、両神山など皆そうである。屏風のように長々と岩壁をつらねた戸隠山が見逃されるはずがない。 奥社の裏から登って、蟻ノ戸渡りとか、剣ノ刃渡りとかいう岩場を通って八方睨み(1911米)に達する。ここが普通戸隠山の頂上と見られている。そこから更に岩壁の上っぷちの尾根を一上一下しながら、一不動というキレットまで出て、そこから戸隠牧場へ下る。これが戸隠の表山で、登山者の多い道である。 この御峰通りには、古くは表山三十三窟といって、所々の岩に仏像が祀られていたという。足元から麓の森まで一気に削り落としたような岩壁や、その森から飯縄高原まで広がった濃淡入り混ぜの美しい原や、この尾根道を辿りながら、楽しい眺めが得られるが、もし本当に山の好きな人だったら、その眼をすぐ反対側に返すことを忘れないだろう。 その側に、すぐ間近に、高妻山がスックと立っているからである。スックという形容がそのままあてはまる気高いピナクルである。殆どその土台から絶頂までの全容が望まれる。 立連なった戸隠表山の端に、一きわ高く峰頭をもたげている高妻山、その脇にかしずくようにつつましく控えている乙妻山。白馬連峰から、志賀高原から、頸城の山々から、いつも遠く眺めて見倦きない山であった。あまりその名が知られていないのは、平野からすぐ眼につく山ではなく、ごくそばへ近づくか、遠く離れなければ容易にその姿を見せないからである。古くから私の好きな山であった。』 -「日本百名山」 深田久弥-
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