霧風雨... 孤影の能郷白山 (トライアスロンな一日) 大河原・コロンブスピーク・能郷白山

2021.05.09(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 50
休憩時間
53
距離
19.8 km
のぼり / くだり
1357 / 1318 m
1 12
49
27

活動詳細

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相変わらずコロナ禍で、変異株ウイルスの広がり、県内に蔓延防止等予防重点措置がとられたこともあり、最近はろくなレポも残せてない。つかの間のGWに息子を松本に移送する際に見かけた、この界隈で唯一のまだまだ白い頂が忘れられないでいた。 爽やかな5月。深みを一気に増す木々の緑の爆発、そよぐ風、暖かく眩しい陽射しに麗らかな鳥たちの声…。そんな中に、久しぶりに自分の身を置いてみたいというささやかな欲求が抑えられない。 「岐阜で最も遅くまで雪が残る」と言われる能郷白山。実家での仕事を名目に、スタッフから何とか一日の休暇を取りつけて、人出を避けて、朝駈けを行い、午後から草刈りにせいを出す計画をする。温見峠はどうせ通行止めだから、能郷谷からのルートを急げば5時間もあれば行ってこれるだろう。登山口までの林道は例によってバイクを使って…。 できる限り他者との接触を避ける目的もあり、朝が苦手な自分としては異例の4時起きで、爆弾おにぎりを2つ詰め込んで、いざ彼の地へ向かう。「てんくら」は「C」?。山頂付近の気温は5度?しかも15mくらいの風も吹くと言っている。ならば登山者も更に減るだろう…。黄砂濃度が増しても何とか白山の朧気な輪郭くらいは拝める?…雨、ガスとはいえ、能郷白山の山容ぐらいは…。悪条件を突きつけられる度に、当初の願望に代わって、だんだんスポーツマン、武芸者由来のモチベーションが湧いて来るのを確認した。自分を酷使し、とにかく山頂を目指す。もはや何にも期待しない。目的や目標などない。コンディションも関係ない。自分の根性だけと向き合う。それに尽きる…。 結局は… しっかり計画をしているつもりだが、どこか無責任なソリストにはいつもながらハプニングは起こる。誰がこの山行の大幅な変更を予測できただろうか?(だいたいいつもこうなる)過酷な登攀には何か人格的な問題でも作用しているのだろうか?(最終盤で出会った紳士を除き)だぁれもいない行程で、本当に能郷白山へ行ったのだろうか?手元に残った僅かな写真でしか手応えのない、慌ただしい不思議な半日だった…。 少し遅れての下山後は、暖かい陽射しのなかで、しっかり、たっぷりと、バイク、ランに次いで三種目目の草刈りに勤しむことができました…。

能郷白山 どうせ通行止めだろうが、一応確認だけ...と思っていたら、なんとゲートが開いていた!予定変更。午後の時間が大幅に拡大できる!(とこの時は思っていたが...)
どうせ通行止めだろうが、一応確認だけ...と思っていたら、なんとゲートが開いていた!予定変更。午後の時間が大幅に拡大できる!(とこの時は思っていたが...)
能郷白山 恐ろしい国道157を通過、意気揚々、大河原地区まで来ました。雄大な河原の様子。
恐ろしい国道157を通過、意気揚々、大河原地区まで来ました。雄大な河原の様子。
能郷白山 最奥の大河原地区。人の気配はないが、家屋が朽ちないような手入れがされている。
最奥の大河原地区。人の気配はないが、家屋が朽ちないような手入れがされている。
能郷白山 !?(;゚Д゚)!?
なんとここまで来て、まさかの通行止め。ゲートのところのサインを見落としていた...。かくなる上は温見峠までバイクで行ってやろう。どうせ、存在を知ってからいつかは戦わねばならぬ相手だと思っていたし。
!?(;゚Д゚)!? なんとここまで来て、まさかの通行止め。ゲートのところのサインを見落としていた...。かくなる上は温見峠までバイクで行ってやろう。どうせ、存在を知ってからいつかは戦わねばならぬ相手だと思っていたし。
能郷白山 仕方がないので、大河原橋を東に渡ったところでスペースを見つけて駐車。ところがバイクを降ろしてチェックすると、なんと前輪のベアリングケースにトラブルが...応急処置の図。
仕方がないので、大河原橋を東に渡ったところでスペースを見つけて駐車。ところがバイクを降ろしてチェックすると、なんと前輪のベアリングケースにトラブルが...応急処置の図。
能郷白山 登坂しはじめてしばらくすると、まさかの早い雨が...。ロングライドと時間短のトレイルを想定して、雨具は持ってきていない...。ならば、ウエットスーツ作戦で計画続行。
登坂しはじめてしばらくすると、まさかの早い雨が...。ロングライドと時間短のトレイルを想定して、雨具は持ってきていない...。ならば、ウエットスーツ作戦で計画続行。
能郷白山 物凄い坂を想定していたが、十数個のヘアピンを曲がると突然、峠が姿を現した。
物凄い坂を想定していたが、十数個のヘアピンを曲がると突然、峠が姿を現した。
能郷白山 ジョニー(四号機)をデポ。「さっと行ってくるからな」。
ジョニー(四号機)をデポ。「さっと行ってくるからな」。
能郷白山 人気は全くない峠。福井県側からは通れるはずだけど、てんくら「C」では、こんなものか。
人気は全くない峠。福井県側からは通れるはずだけど、てんくら「C」では、こんなものか。
能郷白山 いきなりロープ場の急登がはじまる。バイクの疲れか、乳酸が活動を妨害する。
いきなりロープ場の急登がはじまる。バイクの疲れか、乳酸が活動を妨害する。
能郷白山 小雨が続く。何の根拠もなく天気は回復すると性懲りもなく考えて進む。
小雨が続く。何の根拠もなく天気は回復すると性懲りもなく考えて進む。
能郷白山 この地域に在りがちな植生、風景が続く。
この地域に在りがちな植生、風景が続く。
能郷白山 ロープ場が何度も襲ってくる。悲鳴をあげる大腿四頭筋。
ロープ場が何度も襲ってくる。悲鳴をあげる大腿四頭筋。
能郷白山 梯子場も。視界はどんどん悪化する。
梯子場も。視界はどんどん悪化する。
能郷白山 雨が強くなる。ライドで濡れたシャツは乾く間もなく、ウインドブレーカーを着るタイミングもない。
雨が強くなる。ライドで濡れたシャツは乾く間もなく、ウインドブレーカーを着るタイミングもない。
能郷白山 行く道も来た道も何も見えない。風が唸り、雨もかなり降って来た。勢いではじめた行程だが...
行く道も来た道も何も見えない。風が唸り、雨もかなり降って来た。勢いではじめた行程だが...
能郷白山 何のために行くのか、何度も同じ疑問が頭を過る...。急登は繰り返す。これでは、走って降りることも難しい。
何のために行くのか、何度も同じ疑問が頭を過る...。急登は繰り返す。これでは、走って降りることも難しい。
能郷白山 笹場に出ると強風が濡れた衣類から急速に体温を奪う。寒い。流石に何度か断念しようと思う。作戦は明らかに失敗だった。
笹場に出ると強風が濡れた衣類から急速に体温を奪う。寒い。流石に何度か断念しようと思う。作戦は明らかに失敗だった。
能郷白山 聞いたことのある場所だ。これ以降、急登はない。寒いから走るしかない。
聞いたことのある場所だ。これ以降、急登はない。寒いから走るしかない。
能郷白山 雪渓だ。ルートを隠すように横たわる。見通しも利かず、トレースも残されてないので、何度か小さく迷う。
雪渓だ。ルートを隠すように横たわる。見通しも利かず、トレースも残されてないので、何度か小さく迷う。
能郷白山 右も左も、上も下も視界が悪く周囲の様子もわからないので、どんな罠があるかわからない。
右も左も、上も下も視界が悪く周囲の様子もわからないので、どんな罠があるかわからない。
能郷白山 延々と続くように思われるルート。ここまで来たら、もうちょっと行ってみよう。腹は減っているが、雨中「栄養補給?」それさえ面倒だ。
延々と続くように思われるルート。ここまで来たら、もうちょっと行ってみよう。腹は減っているが、雨中「栄養補給?」それさえ面倒だ。
能郷白山 何度目かの雪渓。たまらず、せめてもと持ってきた軽アイゼン装着。
何度目かの雪渓。たまらず、せめてもと持ってきた軽アイゼン装着。
能郷白山 ふと脇を見ると、その先がわからない谷側への吹き溜まり。正体がわからないほど恐ろしいものはない。
ふと脇を見ると、その先がわからない谷側への吹き溜まり。正体がわからないほど恐ろしいものはない。
能郷白山 藪を曲がると、突然現れた見覚えのある山頂看板。もう着いたのか!では(前回スルーしたしまった)奥の院へ...
藪を曲がると、突然現れた見覚えのある山頂看板。もう着いたのか!では(前回スルーしたしまった)奥の院へ...
能郷白山 と、藪と雪渓ばかりでしばし迷い、たどり着いた僅かなトレース(?)ここを渡る?
と、藪と雪渓ばかりでしばし迷い、たどり着いた僅かなトレース(?)ここを渡る?
能郷白山 下を見ると...何か落としたら大変だ。ガスで底なしに見える谷底。
下を見ると...何か落としたら大変だ。ガスで底なしに見える谷底。
能郷白山 ガスの中では何でも急に現れる。僅かに期待した眺望も何もない。目と鼻の先さえおぼつかないのだから...。
ガスの中では何でも急に現れる。僅かに期待した眺望も何もない。目と鼻の先さえおぼつかないのだから...。
能郷白山 奥の院でした。積雪時はほんの目と鼻の先に見えたのに、経路を確認すると、真っすぐ進めてない。
奥の院でした。積雪時はほんの目と鼻の先に見えたのに、経路を確認すると、真っすぐ進めてない。
能郷白山 お賽銭を、と思ってポケットを探るが...。すみません、小銭もありません。また来ます。しおりは有り難くいただきます。
お賽銭を、と思ってポケットを探るが...。すみません、小銭もありません。また来ます。しおりは有り難くいただきます。
能郷白山 何も為すことがない山頂を後にして帰路。先が見えない谷底。
何も為すことがない山頂を後にして帰路。先が見えない谷底。
能郷白山 この天候では、道がわからない。本当なら絶景が広がっているのだろうな...。
暖かければまた、橇やスキーに興じたいところだが、とてもそんな気分になれない濡れ鼠。とにかく走って体温の低下を防ぐ。
この天候では、道がわからない。本当なら絶景が広がっているのだろうな...。 暖かければまた、橇やスキーに興じたいところだが、とてもそんな気分になれない濡れ鼠。とにかく走って体温の低下を防ぐ。
能郷白山 雨が小降りに。
雨が小降りに。
能郷白山 強風に飛ばされるガスの合間に一瞬見える付近の山容。しかし一瞬で隠れる。
強風に飛ばされるガスの合間に一瞬見える付近の山容。しかし一瞬で隠れる。
能郷白山 急登もできる限り急ぎ、体温保持。雨も止み、景色に色が戻ってくる。
急登もできる限り急ぎ、体温保持。雨も止み、景色に色が戻ってくる。
能郷白山 でも何度振り返っても山頂は見えない。
でも何度振り返っても山頂は見えない。
能郷白山 いい感じになってきた周囲の景色。
いい感じになってきた周囲の景色。
能郷白山 晴れるとなかなか魅力的な景色。
晴れるとなかなか魅力的な景色。
能郷白山 鳥の声もようやく復活しだした。
終盤、本日たった一人の登山者と遭遇。これからは天気が回復しそうで、良かった。
鳥の声もようやく復活しだした。 終盤、本日たった一人の登山者と遭遇。これからは天気が回復しそうで、良かった。
能郷白山 ただいま。ちょっと大変だったよ。さて、急いでもどろうか。
ただいま。ちょっと大変だったよ。さて、急いでもどろうか。
能郷白山 ようやく晴れだした空。何度も恨めしく仰ぎ見るピーク。
ようやく晴れだした空。何度も恨めしく仰ぎ見るピーク。
能郷白山 日差しが復活し、有り難くも暖かい。
日差しが復活し、有り難くも暖かい。
能郷白山 仰ぎ見る...。岐阜県側。そういえば、さっきから何度かクルマに行き会うが…。
仰ぎ見る...。岐阜県側。そういえば、さっきから何度かクルマに行き会うが…。
能郷白山 沢から見上げる山頂付近。もう一度登ってみようかなと思わせるほどの。
ゲートまで戻ると、なんと誰かがバリケードを退けていた!どおりで...。
沢から見上げる山頂付近。もう一度登ってみようかなと思わせるほどの。 ゲートまで戻ると、なんと誰かがバリケードを退けていた!どおりで...。
能郷白山 B.C.に。予想外の道のりで、ぎりぎりで臨んだ燃料タンクに給油。午後からの草刈り作業用に積んでいた携行缶より。
B.C.に。予想外の道のりで、ぎりぎりで臨んだ燃料タンクに給油。午後からの草刈り作業用に積んでいた携行缶より。
能郷白山 さて、国道157号を戻ります。
さて、国道157号を戻ります。
能郷白山 国道です。ガードレールがない箇所が多く、なおその下は数十メートルの断崖です。
国道です。ガードレールがない箇所が多く、なおその下は数十メートルの断崖です。
能郷白山 ふと振り返ると、黄砂に霞んではいるが、はるか遠方にはっきりと全体像を現した能郷白山が見えた。あの唯一の登山者はさぞ堪能してくれていることだろう。
ふと振り返ると、黄砂に霞んではいるが、はるか遠方にはっきりと全体像を現した能郷白山が見えた。あの唯一の登山者はさぞ堪能してくれていることだろう。
能郷白山 午後からは日没までたっぷり草刈りに励みましたとさ。
午後からは日没までたっぷり草刈りに励みましたとさ。

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