十和利山:行きはよいよい帰りは怖い

2021.05.06(木) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 10
休憩時間
15
距離
5.5 km
のぼり / くだり
403 / 402 m
59
50

活動詳細

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青森・秋田の県境にピラミッドのような山容でそびえ立ち、カルデラである『十和田湖』の外輪山の一角をなす『十和利山(とわりさん、990.9m)』。山頂からは十和田湖や山麓の牧場群を一望できる見晴らしのよさで、また晩春の時期はタケノコや山菜取りの人々でも賑わうとのこと。他方、登山口の『迷ヶ平(まよいがたい)』周辺にはその昔、磔刑に処されたはずのキリストがひそかに日本へ渡来し、この地で晩年を過ごしていた、との伝説もあるそうな。   そんな『十和利山』であるが、山懐深い場所ではあるものの、筆者宅からも自家用車で比較的アクセスしやすく、昨年青森に越してきてから気になっていた一座であった。丁度この時期は、周辺道路の冬季通行止めも解除されているはずで、折しも休暇を取っていたこの日は天候にも恵まれる模様。そうとなれば、この機会に押さえておくのも良さそうだ。   かくして、今回の目標はこの『十和利山』に決定。山頂からの景色を楽しみにハンドルを取り、自宅を出発する筆者であった。     <注意事項> ・後述の通り東側の登山コースは、踏み跡こそはっきりしているものの少々荒れている。降雨直後の通行などは控えた方が賢明かもしれない。   ・本峰周辺では、5年前に記録的な熊害事件が発生している。勿論この山に限った話ではないが、熊対策は十分に講じること。   <補足事項> ・登山口の『迷ヶ平』周辺は、少なくともNTTドコモの携帯電話は圏外だが、登り始めてからしばらく進むと電波が届くようになり、通信サービスが利用可能であった。

三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 国道454号線に入って山間の道を縫うように進み、今回のスタート地点となる『迷ヶ平』へ到着。写真の売店の反対側には、広めの駐車場が置かれている。
国道454号線に入って山間の道を縫うように進み、今回のスタート地点となる『迷ヶ平』へ到着。写真の売店の反対側には、広めの駐車場が置かれている。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 先述の駐車場に車を停め、支度を整えたらいざ出発。登山口は、道路を渡ったすぐ目の前だ。
写真奥に見えるピークが、今回目指す『十和利山』である。
先述の駐車場に車を停め、支度を整えたらいざ出発。登山口は、道路を渡ったすぐ目の前だ。 写真奥に見えるピークが、今回目指す『十和利山』である。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 林道のような比較的広めの道を10分ほど歩くと、その先は二手に分かれている。
いずれの道も『十和利山』山頂へ通じているが、今回はまず、向かって左側の『西コース』へ進んでみることとした。
林道のような比較的広めの道を10分ほど歩くと、その先は二手に分かれている。 いずれの道も『十和利山』山頂へ通じているが、今回はまず、向かって左側の『西コース』へ進んでみることとした。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 先程の分岐点からもしばらくは平坦な行程だが、やがて登山道らしい道程へ。歩きにくい箇所は無いものの、ペースの調節が肝要である。
先程の分岐点からもしばらくは平坦な行程だが、やがて登山道らしい道程へ。歩きにくい箇所は無いものの、ペースの調節が肝要である。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 そののち、傾斜も次第に急になり、ここは本日最初の頑張りどころとなる。
そののち、傾斜も次第に急になり、ここは本日最初の頑張りどころとなる。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 先程の急坂を登りきると、登山道は尾根筋へ。ここから傾斜はやや緩やかになり、木立も次第に開けてくる。
先程の急坂を登りきると、登山道は尾根筋へ。ここから傾斜はやや緩やかになり、木立も次第に開けてくる。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 山頂が近づくにつれ、行く手は再び斜度を増してくる。なおこの日は、まだ雪の残っている箇所も見られたが、軽アイゼン等は特に必要なかった。
山頂が近づくにつれ、行く手は再び斜度を増してくる。なおこの日は、まだ雪の残っている箇所も見られたが、軽アイゼン等は特に必要なかった。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 ・・・が、山頂直下の斜面は登山道が周囲の地面より大きく窪んでおり、そこを残雪が覆っていた。その上を歩くと踏み抜きは避けられないため、結局、脇の笹薮の中を強行突破することとした。
・・・が、山頂直下の斜面は登山道が周囲の地面より大きく窪んでおり、そこを残雪が覆っていた。その上を歩くと踏み抜きは避けられないため、結局、脇の笹薮の中を強行突破することとした。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 悪戦苦闘しつつ最後の坂を登りきると、いよいよ今回の目的地である『十和利山』山頂へ到着だ。
悪戦苦闘しつつ最後の坂を登りきると、いよいよ今回の目的地である『十和利山』山頂へ到着だ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 山頂周辺はよく刈り払われており、北西方向と南側の眺めが良好である。
写真は北西方向の展望。『十和田湖』の先に、青森県の最高峰である『岩木山(いわきさん、1625m)』の姿(写真やや左奥)まで望むことが出来た。
山頂周辺はよく刈り払われており、北西方向と南側の眺めが良好である。 写真は北西方向の展望。『十和田湖』の先に、青森県の最高峰である『岩木山(いわきさん、1625m)』の姿(写真やや左奥)まで望むことが出来た。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 こちらは南側の見晴らし。麓に広がる平原をよく見渡せる。写真左奥の冠雪の峰々は岩手県の『八幡平(はちまんたい、1614m)』であろうか?
こちらは南側の見晴らし。麓に広がる平原をよく見渡せる。写真左奥の冠雪の峰々は岩手県の『八幡平(はちまんたい、1614m)』であろうか?
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 山頂からの眺めはいつまでも見ていたくなるような絶景であったものの、風が非常に強かったため、写真だけ撮り終えたらそそくさと下山の途に。下山にあたっては、往路とは異なる『東コース』を辿ってみることとした。
ところがこちらは中々の難路で、下り始めてすぐに足場の悪い急斜面が連続。つづら折り状に下っていく箇所さえ、細い踏み跡が谷側へ傾いている箇所も多く、結構な緊張感を伴うこととなった。
山頂からの眺めはいつまでも見ていたくなるような絶景であったものの、風が非常に強かったため、写真だけ撮り終えたらそそくさと下山の途に。下山にあたっては、往路とは異なる『東コース』を辿ってみることとした。 ところがこちらは中々の難路で、下り始めてすぐに足場の悪い急斜面が連続。つづら折り状に下っていく箇所さえ、細い踏み跡が谷側へ傾いている箇所も多く、結構な緊張感を伴うこととなった。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 写真では上手く伝わっていないことと思われるが、この個所では登山道がごく一部ながらも崩落していた。
どう突破したものかと一時頭を抱えたが、倒れた木の枝を手掛かりにしつつ、どうにか向こう側の踏み跡へたどり着くことが出来た。
写真では上手く伝わっていないことと思われるが、この個所では登山道がごく一部ながらも崩落していた。 どう突破したものかと一時頭を抱えたが、倒れた木の枝を手掛かりにしつつ、どうにか向こう側の踏み跡へたどり着くことが出来た。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 時折足元が易しくなり、麓側の見晴らしも開ける箇所も現れるが、その後再び険しい箇所にもさしかかるため、油断は禁物である。
時折足元が易しくなり、麓側の見晴らしも開ける箇所も現れるが、その後再び険しい箇所にもさしかかるため、油断は禁物である。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 やがて周囲の木立が深くなると、今回の山行も残りわずかとなるのだが、相変わらず不意打ちのようにテクニカルな箇所が出現することもあって、それも非常に実感しづらい。
やがて周囲の木立が深くなると、今回の山行も残りわずかとなるのだが、相変わらず不意打ちのようにテクニカルな箇所が出現することもあって、それも非常に実感しづらい。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 そののち、沢を渡って登り返すと、すぐに最初の『西コース』との分岐点へ帰還。そこからほんの少し歩けば、無事に『迷ヶ平』へ下山完了だ。
そののち、沢を渡って登り返すと、すぐに最初の『西コース』との分岐点へ帰還。そこからほんの少し歩けば、無事に『迷ヶ平』へ下山完了だ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 ちなみに、『迷ヶ平』の売店(写真右の建物)では、地元の特産品のほか、キリストがお気に入りだったとされる炭火焼の串餅も販売されている。残念ながら今回は諸事情によりパスしたが、下山後の美味として楽しむ登山者も多いようだ。
ちなみに、『迷ヶ平』の売店(写真右の建物)では、地元の特産品のほか、キリストがお気に入りだったとされる炭火焼の串餅も販売されている。残念ながら今回は諸事情によりパスしたが、下山後の美味として楽しむ登山者も多いようだ。

活動の装備

  • ニコン(Nikon)
    標準ズームレンズAF-SDXNIKKOR16-85mmf/3.5-5.6GEDVRニコンDXフォーマット専用
  • ニコン(Nikon)
    デジタル一眼レフカメラD7100ボディーD7100

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