活動データ
タイム
07:42
距離
10.9km
のぼり
1207m
くだり
1193m
活動詳細
すべて見る■3年前の7月半ば、飯豊連峰の北に位置する朳差岳に挑戦しました。この日は物凄い暑さになり、途中で足が攣って撤退した苦い記憶があります。下山する途中、新潟平野の手前に存在感のある山塊が見えました。これが二王子岳でした。朳差岳には翌年に再挑戦し、山頂を踏みましたが、あの時に見た存在感のある山塊、二王子岳にはまだ登ってはいません。 ■今年の連休は天候が安定せず、5月4日のみが登山に適しているとの予報です。 連休の貴重な1日に登ることに決めた山は、あの二王子岳です。この秀峰は、山頂からの展望、特に飯豊連峰の眺望が抜群によく、今の時期には残雪歩きと春の花、そして新緑も楽しめると聞きました。山頂にある青春の鐘と蒲鉾型の避難小屋は、いろいろな方のレポにも必ず登場していますが、これを実際に見るのも楽しみです。 ■朝の5時半に、二王子岳が見えるところまでやってきました。ところが二王子岳の山頂部は厚い雲に覆われていました。予報では次第に晴れてくるとのことでしたので、そのまま二王子神社手前の駐車場まで車を走らせました。6時過ぎに到着したところ、駐車場の3分の1ほどが埋まり、その後も続々と車が入ってきます。帰りに見たところでは、50台程度の車が入ったようでした。 ■二王子岳の登山道は変化に富み、杉林から入ってブナの森を登り、3合目の避難小屋からは残雪と夏道が混在するようになりました。杉林の中にはスミレサイシンとミヤマカタバミ、3合目から先にはイワウチワとショウジョウバカマが咲いています。 ■谷筋の残雪を踏んで独標(定高山)に着き、そこから先は残雪が斜面を覆い尽くすようになります。アイゼンを装着して、急斜面を二度登ることになりますね。1度目を登ると、やや遠くに「油こぼし」という急斜面、そしてその左手に山頂部が見えてきます。雪は適度に緩く、アイゼンとストックで大丈夫です。なお、急斜面は右側を登るとよいようです。 ■「油こぼし」をクリアーすると広い稜線に出ます。 ここからは爽快な稜線歩きが始まります。初めは傾斜のある道筋ですが、丘を越えていくと山頂部はもうすぐです。この頃には晴れてきて、周囲の山並みがはっきりと見えるようになりました。 聞いていたように、山頂付近からの眺めはまさに絶景❗️間近に見える飯豊連峰は、白い雪を厚く抱いて荘厳な光を放っていました。真っ白な山頂部から裾野に下りていくと、山肌はゼブラ状に変化し、さらにその先は緑が萌え出ています。 飯豊連峰の反対側には越後平野に日本海、360度の展望の先には越後三山も横たわっています。冷たい風が吹く山頂でしたが、小1時間ほど居てこの景色を十分に味わいました。 ■下山時になると天気は完全に回復し、暖かい日差しの中を下っていきます。残雪の向こうには、越後平野に日本海、五頭山、角田山も見えています。平野と山裾を緑が覆い、残雪と緑と青空のコントラストが美しく、何枚も写真を撮ってしまいます。ブナの森の変化も美しく、沢の流れを聞きながら杉林を歩く登山口までの道も心地よい。そこに咲く花々も煌めいています。 数年越しの二王子岳は、期待に違わない魅力ある山でした。
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