活動データ
タイム
18:08
距離
29.7km
のぼり
2318m
くだり
2290m
チェックポイント
活動詳細
すべて見るGWは同期と2泊3日で阿蘇へ行く予定だったが、コロナの影響でやむを得ず延期… ソロでどこかに行こうなと考えていたところ、本格的にソロ登山を始めて半年の節目だと気づき、初めてのソロテント泊縦走に挑戦することに。 秋ごろに脊振全山縦走をやりたいと思っているので、その練習も兼ねて脊振山から井原山への縦走に決定。当初は初日に井原山から脊振山まで縦走して、脊振山キャンプ場に泊まる予定だったが、天気予報が変わったので計画変更。初日にバスで椎葉まで行き、雨の様子を見ながら脊振キャンプ場まで登り、2日目に井原山まで縦走するプランに決定。 11時半ごろ自宅出発。電車とバス2本を乗り継ぎ、早良区の椎葉に着いたのが13時前。雨は小降り。バス停にはもう1人のハイカーさんがいて挨拶を交わす。その方は先に出発されたが、自分はもう少し様子を見ることに。 13時半。雨雲レーダーの予測通り、雨足が強まってきた。先に出発したハイカーさんは大丈夫だろうかと思いながら、ウェザーニュースとにらめっこ。15時以降からは雨が弱まってくる予報だったのでそれまで待つことに。待っている間に集落を散歩して時間を潰す。折り畳み傘が役に立った。椎葉は福岡市とは思えないほど自然に溢れていて、どこか京都の大原に似ていると感じた。 14時40分。雨は小康状態となり、いよいよ出発。 集落を抜けて、川沿いの車道を登っていく。 5月に入ったこともあって新緑が目を喜ばす。 木漏れ日の新緑も美しいが、雨の日の新緑も負けてはいない。瑞々しい緑と雨に濡れた幹の黒のコントラスト。川沿いのカエデの写真を撮りながら、めっちゃ綺麗やと叫んでしまった。 車道から車谷の登山道へ。引き続き川沿いを進んでいく。やはり新緑が美しい。岩に生きる苔達も今日は一層生き生きとしている。川沿いのルートなので渡渉もしばしば。雷山や井原山もそうだが、やはり背振は水が豊かだ。標高700mを超えたあたりから霧が次第に濃くなってきた。新緑と苔むした岩、濃い霧が合わさって、まるでもののけ姫の世界。登山では雨は嫌われ者だが、こんな世界を見せてくれるなら捨てたもんじゃないなと思った。 霧の中をどんどん登っていく。標高も高くなってきて少し肌寒い。予定より少し遅れて16時45分、矢筈峠に到着。稜線は一面真っ白。2日目は晴天の予報なので霧が晴れた景色を想像しながら、テント場へ急ぐ。 17時。キャンプ場に到着。霧に包まれたサイトには既に多くのキャンパーさんが。改めてブームを実感した。東屋の隣をここをキャンプ地とする!として設営開始。雨の中の設営は初めてだったが、ペグが一本足りないというハプニングはあったもののなんとか設営できた。ペグどこいったんや… 18時半。霧が晴れてきた。が、息が白くなるほど寒いのでダウンを着込んで山頂へ向かう。 山頂で待っていたのは雲に包まれた神秘的な太陽の姿。下界からは決して見ることのできない景色を前にただ一人で立ち尽くす。ソロの醍醐味とも言える時間だった。 日没後は待ちに待った夕ご飯!今回はキャンドゥで買ったソロ用鉄板で鳥焼肉!ハーブソルトと黒瀬のスパイスで仕込んだセセリを焼いてご飯と食べる!至福の時間。新玉ねぎとインゲンも美味かった!最後は残った食材を焼いて、全のっけ丼にして〆 食後はミニ焚き火をしたり、紅茶でティータイムしたりしてゆっくり過ごした。21時、再び山頂へ向かう。眼下に広がるのは福岡150万の夜景。 脊振の山は海も見えれば、夜景も見える。なんて贅沢な山だろう。明日見られる景色を想像しながら、テントに戻り、眠りにつく。 4時。隣のテントの音で目が覚める。日の出は5時半頃なので、先に朝ごはんを済ませておくことに。朝ごはんはゆるキャンに倣ってカレーめん。 5時。空がだいぶ明るくなってきた。日の出を見るために三度目の山頂へ。下界は雲海に包まれ、その上を朱色の川が流れているような空。 5時25分。いよいよ朝日が顔を出す。山から見る日の出は久しぶりだ。朝日の朱、雲海の白、空の蒼、そして山々の黒が織りなす景色は何物にも形容し難い美しさ。今日1日のエネルギーをもらったような感じがした。 キャンプ場に戻って、撤収作業をして7時に出発。撤収をもっと素早くできるようになりたいと思った。昨日霧に包まれていたルートを進む。晴れ渡った空の下には佐賀の街と有明海が広がり、その奥には多良岳や雲仙の山々も見えた。今日は良い日になりそうだと確信しながら、稜線を急ぐ。 唐人の舞、鬼ヶ鼻岩、猟師岩山と進んでいく。 昨日と打って変わって今日は木漏れ日の新緑だ。 縦走路に時々現れるツクシシャクナゲとミツバツツジのピンク色が嬉しい。この季節に縦走して良かったなと心から感じた。ピークから眺める景色は素晴らしく、縦走でなかったら一日中眺めていたいほどだった。特に鬼ヶ鼻岩からの景色はタイマーを使って自撮りを撮ってしまうほどだった。 11時前に金山に到着。計画よりも早く出発したので、計画よりも20分ほど早い到着だった。しかし、ここで重大なミスに気付く。登山計画のコースタイムに休憩時間を入れていなかったのだ。今はコースタイムより早く来ているから良いが、後半はうまく行かないだろうという考えが脳裏をよぎる。もちろんこの予想は的中する。 一つの峠と二つのピークを通って、13時に三瀬峠に到着。ここまでは計画通り。三瀬峠からはあとは井原山に登るだけ。しかし、この登りがこの縦走で一番の難所だった。特に展望もなく、ただ新緑が美しいだけのダラダラとした登り。それに加えて今までの疲れと15キロはあるザックが重くのしかかってきて、計画の時間から次第に遅れていく。焦りと疲れ。励まし合う仲間もいない。自分を律することができるのは自分しかいないとふと思い出し、ザックを下ろしてしばらく休憩することに。今思えば、この判断は正しかったと思う。あのまま進んでいれば、どうなっただろうか。 15時丁度。井原山に到着。 ミツバツツジに彩られた縦走路を振り返る。 遠くに脊振山のレーダーが見えた時は物凄い達成感が込み上げてきた。ひとしきり景色を眺めて、下山開始。井原山入口から出るバスの最終が17時なのだ。ゆっくりしている暇はない。コースタイムの6割で一気に下山する。最後の方は自分ではない何かが自分の体を引っ張っているよう感覚すら覚えた。 16時40分。バス停に到着。間に合った。 自販機で買ったファンタが染みる。GW期間中ということもあってバスは満席だった。その後電車に乗り換えて、帰宅。二日間の旅は終わりを迎えた。 縦走を終えて思うことは、楽しかったということと同時にまだまだ至らない点があるということ。 計画の甘さ、体力と経験の無さなどなど… そういうことを知れただけでもやって良かったと心から思う。 そして何より感じたのは、自分はやっぱりソロ登山が好きだということ。 ソロは一人だから自由だという考えは間違っていない。しかし、相手は自然。何が起こるかわからない。その自然に己の体力、知識、判断のみで向かい合う。そこに他者は介在していない。自然と向かい合い、そして自分自身とも向かい合う。そんな時間を過ごす事の出来るソロ登山という趣味は一生続けていきたいと心から思えてくる。もちろんグループ登山も大好きなのでご安心を。 とはいえ、登山は多くの人の支えがあってこそ出来るもの。今回も家族、友人、先輩方に感謝。 次はどこに登ろうか。 今回はいつもと違って長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました!
活動の装備
- モンベル(mont-bell)ワオナブーツ Men's
- チャムス(CHUMS)ベアベル
- ソト(SOTO)フィールドホッパー
- パーゴワークス(PaaGo WORKS)カーゴ55
- その他(Other)ダイソー 固形燃料 25g 3個
- その他(Other)ダイソーメスティン
- その他(Other)QUOストーブ(日本製)S-1032
- スノーピーク(snow peak)チタンシェラカップ
- モンベル(mont-bell)ムーンライト テント1
- モンベル(mont-bell)ダウンハガー650
- サーマレスト(THERMAREST)Zライトソル
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