最後はヘッデン、ドM黒戸で甲斐駒へ‼️

2021.04.24(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
14 時間 7
休憩時間
1 時間 50
距離
17.5 km
のぼり / くだり
2521 / 2529 m
3
2 30
2 36
1
2 8
1 13
2 4
1 44

活動詳細

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最近2週に1回のペースで、2時起きで少し遠めの山行に行っているが、日帰りで行けてかつチャレンジ感のある山のネタが尽きてきた。自宅からは八ヶ岳が近いが3月下旬までと雪山登山ルート集に書いてるしな…。やはり、禁断の黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳を'安易'に思い付いてしまう。自宅からは八ヶ岳よりさらに近い。しかし、イロイロいつも質問させていただいている方々のレポを読むと、かなりの激しさが伝わってくる。3大急登というチャレンジ感と日帰りという条件はクリアしているがどうかな?いつものモンベルのお兄ちゃんに相談すると、「いいんじゃないんですか?」と最近なんかあまり心配してくれない。おまけに、「この時期は夏山と雪山のミックスで難しいんですよね、だから劔岳とか確実に雪山なところがいいですよ。あくまで自己責任で行ってほしいですが、早月尾根とか?」と言われる。後で早月尾根のレポを検索すると、懸垂下降してたり、リアル雪崩にあってたりと、これはアカン山やな❗ということでやはり黒戸尾根にしようと決める。 まず、ヤマップで登山計画書を作ると5時スタートで終了時間が午後8時くらいになる😓アカンな。まあ、丹沢(夏山)だとコースタイムの6掛けで行けるから、0.9掛けよと自分の都合のいい午後6時半終了になるように設定。最近の天気から見てラッセルなんかは無さそうだから問題ないだろうと、これでもこのときはコンサバに見積もっている気でいた。(見通し甘過ぎ❗) 当日朝、予定通り4時半に尾白川渓谷 駐車場にイン。これ、おじらかわと読むのね。どおりで車の音声認識が効かんわけや。駐車場にはすでにそれなりの台数の車が止まっており、ちょっと嫌な予感。やっぱり5時スタートは遅いのかな。駐車場まではしっかり舗装され、駐車場ももちろん舗装され、綺麗なトイレもある。しかも無料。よく行く道志の森キャンプ場みたいな道を想像していたので怖くて質問していたので知っていたのだが、予想をはるかに上回る快適さ。 今日はさすがに慣れてきたのか、手際よく準備できたので、プラン通りに5時スタート。まずは少し進むと登山ポストがあるので登山計画書を投函する。前回の西穂高岳登山からヤマップからプリントアウトして出すようにした。長野県以外はこうしないと地方自治体に届かないらしい。遭難対策はココヘリが最強みたいだが、みんなどれくらい契約してんるんだろう? 序盤はまさに、登り返しのない丹沢そのもの。しかし、駐車場で一人と同時スタート(この方はテン泊するのかすごいゆっくり)だった以外はこの後から刀利天狗まで誰とも会わない。刀利天狗でもかなり早い時間(多分8時半くらい)なのに降りてくる方だけ。 その後も丹沢状態のまま笹ノ平分岐で、「甲斐駒ヶ岳7時間」の道標をみて、imosyoさんの言っていたようにげんなりする。丹沢状態を抜け出したのは、なんか巨大な鋭利な岩の上を渡っていくところに来た時。なんやこれ。。あー、多分名前からしてこれが「刃渡り」やな。。棒がいい間隔で立っているので危険ではないが、なかなか斬新な登山道。この後から、徐々に険しい道になり、多分刃渡りと刀利天狗の間で雪が凍結した下り坂が出現し、チェーンスパイク装着。刀利天狗を越えると満遍なく雪道になる。しばらく雪道を歩いていると、きれいな熊鈴の音がすごい勢いで迫ってくる。振り返るとやたら速いスピードの二人組。結局同じ方向ですれ違ったのはこの二人だけだった。このあたりから僕の体調が少しずつおかしくなる。なんかやたらと喉乾くな。冬期はハイドレーション凍るから使ってないので、ザックをおろすのが面倒くさくてあまり水は飲まないのがよくないのか。。。もうハイドレーションせなあかんな。よく、喉が渇いた時には手遅れというがまさにそれやな。5合目に来た時には気分が悪くなってきた。 5合目からは、やたらと垂直梯子や鎖が出てくる。特に難易度は高くないのだが、いかんせん気分が悪い。思うようにスピードが出ず、ぜいぜい言いながらやっと七丈第一小屋に到着。時間は10時過ぎで、5分ほどのテン場まで行きアイゼン・ピッケル・ヘルメットの厳冬期セットに交換する。相変わらずすごく気分が悪く、ゆっくりコーヒーを飲みながら休憩していると、ちょうど山頂から降りてきたカップルが「あー!疲れた!!」と言いながらテントサイトの隣にやって来た。ここからの様子をお聞きし、雪が腐ってきてるからアイゼン効きにくく最低でもCTくらいは見といた方がいいねとアドバイスいただく。「ここからってここまでよりもしんどいですか?」と聞くとはっきりとは答えてもらえなかったが、さあ!行くかと腰を上げた時に「疲れてるけど頑張るか。。」とボソッというと、男性の方が「ここからの方がもっと疲れるよ」と小さな声で呟いたのを聞き逃さなかった。。 ここからは、かなりの急登しかも腐れ雪。七丈小屋のブログにあったように、強く蹴りこまないとずり落ちる。12本爪アイゼンで正解だったらしい。しっかり蹴りこむとちゃんとグリップする。しかし、長い。。。気分悪い。時間やばい。 正直ここからは頭がボーっとしていてあんまり覚えていないので、レポが詳細に書けない。2本の剣が刺さった岩とイルカ岩のことばかり考えてた。。途中ところどころ危険な鎖場があり、リアルに鎖がないと僕には登れないような難易度だった。こんなに鎖をありがたいと思ったことは今までない。やっと何とかかんとか2本の剣が刺さった岩に到着し写真をとるも、よくみんなが撮っているような構図でかっこよく撮れない。写真の勉強も必要やな。。後で七丈小屋のwebsite見るとまさに完璧な写真が出てる。。。これズームかなそれとも途中まで岩登ってんのかな。しかしあの剣どうやって刺したんや。。とか思いながらも「撤退」が頭をちらつき始める。なんか前方を見るとどれが甲斐駒かわからずここからもまだまだ先が長いように見える。時間的には完全に押しているが、天候はパーフェクト。無風で自分の体調さえ悪化しなければ、帰りはヘッデン装着になるけど多分大丈夫。。ここまで来たので危険な思考回路だが少々意地になって山頂を目指すことに。 歩いていくうちに自分が甲斐駒だと思っていた左手に見えていた山は別の山で山頂が意外に近いことが分かってきた。イルカ岩にも到着し、必死に歩を進める。このあたりから少し道が分かりにくくなる。一か所あまりとっかかりのない岩場を登らないといけないところがあり、ここが難しかった。その後は思ったより早く山頂の祠が視界に入り、道が明瞭になり一気に山頂に到着。時間がないのに、またGoProで遊んでいると祠の反対側から小さな話声が聞こえる。行ってみるとさっきすごいスピードで僕を抜いていった二人組だ!優雅にランチを食べている。話しかけると、もう摩利支天にまで行ってきたとのこと。超人だ。しかもチェーンスパイクだけで登ってきてる。ずり落ちるけど、まあ行けちゃうとのこと。無理なく10時間で往復できる人達らしい。その時もう1時半でこの人たちがのんびりしているのとは逆に急に自分の時間が極めてタイトなことを思い出した。お二人の一人にリアリスティックな時間の見立てをしていただき、やはりできれば暗くなる前に安全ゾーンまで行った方がいいということで、最低でも刃渡りを明るいうちに抜けることを目標に下山を開始する。 下山は思った以上に体力が回復し、どんどんスピードがでる。脱水状態は続いていたが、気分が悪いのはだいぶ良くなってきた。いつも作るだけ作って全く飲まないお湯まで飲み干しつつ、自分なりのかなりのハイスピードで先を急ぐ。危険な鎖場も下りは懸垂下降の要領で楽に降りられる。刃渡りも十分な明るさで通過し、また道が丹沢状態に戻る。しかし、黒戸尾根長い。。ビデオのループ再生のように同じようなシーンが目の前で繰り返される。「黒戸尾根ほんまにドMやな。俺には向かんな。。。」 笹ノ平分岐もヘッデンなしで通過でき、ぎりぎり日没に間に合うかもという淡い期待を胸にどんどん先を急ぐが、ここからも異常に長い。遂にヘッデンを装着し、吊り橋に着いた時には真っ暗闇。後半は全然楽しくない山行になってしまった。自分の実力不足を痛感し、筋トレばっかりじゃなくて、昔みたいに少し走ってみるかなあと思いながら、真っ暗闇の中、駐車場までの寂しい道を歩いた。

甲斐駒ヶ岳・日向山 さあー行くで!帰りはヘッデンで照らすことになろうとは。。
さあー行くで!帰りはヘッデンで照らすことになろうとは。。
甲斐駒ヶ岳・日向山 きれい、シンプルに。
きれい、シンプルに。
甲斐駒ヶ岳・日向山 みんなが言っているぞっとする道標
みんなが言っているぞっとする道標
甲斐駒ヶ岳・日向山 今日初めてのすっきり眺望
今日初めてのすっきり眺望
甲斐駒ヶ岳・日向山 これが名前からして刃渡りか。
これが名前からして刃渡りか。
甲斐駒ヶ岳・日向山 棒があって安全だが、まあまあ切れ落ちてる。
棒があって安全だが、まあまあ切れ落ちてる。
甲斐駒ヶ岳・日向山 まだ、雲海を見たことない。今日はなんとなく期待できると思ったが、無理だった。
まだ、雲海を見たことない。今日はなんとなく期待できると思ったが、無理だった。
甲斐駒ヶ岳・日向山 ここで、初めて人の姿を見る。降りてきている人っぽいが。
ここで、初めて人の姿を見る。降りてきている人っぽいが。
甲斐駒ヶ岳・日向山 この5合目小屋跡に続く踊り場でちょい迷う。
この5合目小屋跡に続く踊り場でちょい迷う。
甲斐駒ヶ岳・日向山 宗教感満載
宗教感満載
甲斐駒ヶ岳・日向山 五合目小屋跡超えると、梯子・鎖が続く。道間違えやすく、自分はわけのわからない崖を直登するはめに。
五合目小屋跡超えると、梯子・鎖が続く。道間違えやすく、自分はわけのわからない崖を直登するはめに。
甲斐駒ヶ岳・日向山 七丈小屋、それぞれのサイトがバラバラなのは平地がとりにくいからか。。
七丈小屋、それぞれのサイトがバラバラなのは平地がとりにくいからか。。
甲斐駒ヶ岳・日向山 これ、八ヶ岳かな~、自信ない
これ、八ヶ岳かな~、自信ない
甲斐駒ヶ岳・日向山 これが8合目御来迎場みたい、いつも後からガイドブックで確認する。
これが8合目御来迎場みたい、いつも後からガイドブックで確認する。
甲斐駒ヶ岳・日向山 この辺、急な鎖場が続く。鎖ないと僕は無理だった。
この辺、急な鎖場が続く。鎖ないと僕は無理だった。
甲斐駒ヶ岳・日向山 ずっとこれに登るんだと勘違いしてた。。これはなんていう山かな?
ずっとこれに登るんだと勘違いしてた。。これはなんていう山かな?
甲斐駒ヶ岳・日向山 そもそもどうやって刺したんや?
そもそもどうやって刺したんや?
甲斐駒ヶ岳・日向山 これを見るまで毎回巨大な岩が来るたびに注目してた。
これを見るまで毎回巨大な岩が来るたびに注目してた。
甲斐駒ヶ岳・日向山 この岩場、とっかかり少なくてちょい怖い
この岩場、とっかかり少なくてちょい怖い
甲斐駒ヶ岳・日向山 この奥の二人、凄まじい速さ。羨ましい❗
この奥の二人、凄まじい速さ。羨ましい❗
甲斐駒ヶ岳・日向山 これが鳳凰三山とその上に顔を出す富士山
これが鳳凰三山とその上に顔を出す富士山
甲斐駒ヶ岳・日向山 ハロっていうんだっけ?天気は下り坂?
ハロっていうんだっけ?天気は下り坂?
甲斐駒ヶ岳・日向山 北岳、仙丈ケ岳と中央アルプスか
北岳、仙丈ケ岳と中央アルプスか
甲斐駒ヶ岳・日向山 これが仙丈ケ岳?山座同定せなあかんかったな。
これが仙丈ケ岳?山座同定せなあかんかったな。
甲斐駒ヶ岳・日向山 これが北岳やったんかー!
これが北岳やったんかー!

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