活動データ
タイム
07:46
距離
6.6km
のぼり
1710m
くだり
331m
活動詳細
すべて見る※最初にお断りしておくと、白峰三山縦走しようとしたものの天候悪化で撤退、北岳しか登っていません…。ので、間ノ岳や農鳥岳、大門沢の情報が欲しい方はスルーすることをオススメします。 白峰三山縦走。昨年7月に挑戦して、過去最悪の暴風雨に見舞われカメラが死亡、自身も死にかけて、泣く泣く撤退した因縁のルート。これにリベンジするのが今年の夏の目標のひとつでもありました。小屋代を節約したいので、今年はテント泊です。 蝶常念ぶりのテント泊のザックの重さは水2L込みで15kg。プラス一眼約1kg。我ながらまあまあの重さにまとめられたと思います。 (昨年の因縁の記録はコチラ↓) https://yamap.co.jp/activity/403165 https://yamap.co.jp/activity/403512 1日目は広河原から大樺沢ルートで二股へ。その先は最短の左俣コースを登り、吊尾根分岐にザックをデポして北岳をピストン。稜線ルートで北岳山荘に向かい、幕営します。 2日目は間ノ岳、農鳥岳を経る天空の稜線歩きののち大門沢小屋泊、3日目に奈良田に下山するという定番プラン。 最終日に奈良田でゆっくり温泉を愉しんでから帰りたかったので、車は奈良田の駐車場に停め、広河原まで始発のバスで向かうことにします。 甲府から来たとこの山域で言うとよく羨ましがられるのですが、確かに芦安までは下道40分ほどとかなり近いです。が…奈良田は、遠い。間に櫛形山やら富士川の山々が挟まっているので、直線距離の4倍ぐらいの距離を迂回しなければいけません。登っているときはキャッハウフフしているのに、いざ邪魔になると目からビームを出して山を消したくなるのは、人間のエゴだということはよくわかっています。 5時半の始発バスに合わせて3時頃出発。身延まで南下してから、早川町への真っ暗な山道をひたすら走ります。このあたり、とんでもなく山深い。とても集落があるような場所とは思えないんですが、それがまた南アルプスっぽくて最高です。 前日の台風のせいで山から水が溢れまくっており、何度も水たまりに突っ込んで車はドロドロ。挙句の果てに道路に飛び出してきたカモシカを撥ねそうになったときは、富士急ハイランドばりに絶叫しました。ギリギリ避けられて本当によかった…一歩間違えば登山どころじゃなくなってました。虫じゃないんだから、ヘッドライトに突進しないでいただきたい。 少し明るくなり始めた頃、山間に挟まるように点在する奈良田の集落に到着。ああ、このなんもない山深い田舎っぷり。これぞ日本の田舎。これぞ南アルプス。好き。超好きですこの雰囲気。 始発バス停のある第一駐車場は既に満車だったので、第二駐車場へ。こちらはまだ余裕のスッカスカでした。簡易トイレと水道(飲用不可)があります。 定時に来たバスは2台。どちらも第一駐車場から乗った乗客で満席なため、立ち乗りでした。芦安から広河原と同じく、こちらのバスもめちゃくちゃ揺れます。揺れまくり45分立ちっぱなしはなかなかヘビーです。座りたい人は、早めにきて第一駐車場に停めるか、第二駐車場から歩いて第一駐車場のバス停に並んだほうがいいです。ただし、第一駐車場と第二駐車場は結構距離があります…。 吊革を掴む手が痺れて感覚がなくなってきた頃、広河原に到着。朝の広河原はさすがたくさんの人でひしめいています。トイレに行って準備をして出発です。 広河原は北アルプスでいうと上高地みたいなポイントですが、電波なし(auの場合)、水道なし、あるのはバス停と広河原インフォメーションセンターのみです。広河原インフォメーションセンターの2階にかろうじて自販機(ただし節電のためかいつもぬるい)と、アイスやお菓子類が売っています。あとは何もありません。上高地を想定して来るとカルチャーショックを受けるのでご注意を。 野呂川沿いに歩いていると、対岸遠くには北岳の姿が。ああ…去年は全然見えなかったのに。全ての基準が去年なので、いろんなことにイチイチ人一倍感動しちゃいます。 吊橋を渡り、ゆるい樹林帯を少し進むと白根御池分岐。右に行くと白根御池小屋、左に行くと大樺沢ルートです。白根御池小屋方面は遠回りなうえ最初に急登が待ち受けているので、まっすぐ大樺沢ルートへ。 大樺沢沿いに木漏れ日の気持ちいい道をゆっくり登っていきます。間近に流れる大樺沢のおかげで常に涼しげで、虫もあまりいません。ところどころ沢に近寄ってクールダウンできるポイントもあります。樹林帯が苦手な自分ですが、ここの樹林帯はどこよりも好きかも。 橋のかかった渡渉を繰り返すので、前日の台風の影響が心配でしたが、水量は多いものの渡れないような場所はありませんでした。ただ、ところどころ道が川になっている箇所はありました。 視界が開けると、目の前にはバットレス!山頂は雲に隠れてしまいましたが、全てが白いガスに覆われ何も見えなかった去年に比べたら、素晴らしすぎてむせび泣くレベルです。 ここから先はずっと、頭上を遮るものが一切なく、常に前方にはバットレスと雪渓の残る急斜面、背後には鳳凰三山という素晴らしい眺望が続きます。道はガレていますが大勢が歩くため浮石も少なく歩きやすい。なにより、この開放感の気持ちよさと言ったら、クセになりそうです。 バイオトイレが目印の二股では大勢が休憩中。この先は、肩の小屋経由の右俣コースか、八本歯のコルまで直登する左俣コースに別れます。去年は下りに使った左俣コースを登るのも、今回の楽しみなことのひとつ。 左俣から道はどんどん急になっていきます。足元はザレて滑りやすい。雪渓はもうかなり小さくなっていて、通過は一箇所だけでした。アイゼンはもちろん不要です。 このあたりはお花畑も見事で、特に青や紫の花が目立ちます。個人的に黄色い花より青系のほうが好きなので、花に見とれてつい何度も足が止まってしまいます。 八本歯のコル直下に近付くと、丸太ハシゴの連続になります。ハシゴというより階段に近い傾斜です。標高が一気に稼げるのはいいけど、結構疲れる。 八本歯のコルから先は細い岩稜帯の稜線に出て(ここも吊尾根って呼ぶのかな?)、アップダウンを繰り返します。鎖場など危険箇所のない北岳ですが、敢えて言うならこのあたりは高度感もありちょっと危ないかもしれません。 巨岩の転がるゴーロ帯を詰めると、丸太を束ねたベンチのある開けた場所に出ます。巻道コースとの分岐です。巻道から直接北岳山荘に向かうこともできますが、そのまま登って吊尾根分岐へ。ラストスパートの登りです。このあたりも色んな花が咲いている。というか北岳、花の山と呼ばれるのが大納得なぐらい、花の種類が豊富です。来年こそ、キタダケソウを見に来たいなあ。 吊尾根分岐でザックをデポ。貴重品とスマホとカメラだけ持って、北岳山頂を往復します。ああ…軽い。15kgのザックがないだけで、背中に羽が生えたみたい。レッドブルは飲んでないけど。 歩きやすい岩場の稜線を軽快に進んで、北岳山頂に到着。 あいにくガスが増えてきてしまいましたが、近くの稜線は見えるし、時折ガスが流れれば遠くも窺えたりと、去年に比べたらもう全然エクセレント!何より、雨と風がないだけで素晴らしい。全身ズブ濡れで凍死しそうになってない点も素晴らしい。 吊尾根分岐で「北岳が俺を呼んでいる!」と叫んでいて吹き出してしまった若者ズと写真を撮り合って、山頂をあとにします。 吊尾根分岐から北岳山荘までは、起伏も穏やかで歩きやすい稜線沿いのルート。目の前には北岳山荘の向こうに間ノ岳、農鳥岳の雄大な稜線。周囲は花に彩られ、いつまでも歩いていたくなるほど素晴らしい道です。この歩きをゆっくり味わいたい気持ちと、早くテント場に着いていい場所をゲットしたい俗な心がせめぎあいます。こんなところに来てまで、この世とは世知辛いものよ。 北岳山荘のテント場は案の定かなりの賑わい。とはいえ、張る場所がないほどではなく、平坦で張りやすい場所が埋まっている程度。稜線上なので傾斜のきついところも多く、しばし吟味してウロウロ。結局、一番下の崖っぷち展望スポットに落ち着きました。テントから顔を出すと北岳も間ノ岳も、晴れれば富士山も目の前に見えるという素晴らしい今宵のマイホーム。 設営しているとお隣の住人が帰還。たまたま偶然、若いソロ女性でした。しかも同じ山梨県民!何年も北岳山荘の診療所でボランティアをやっているらしく、今日は数日後に来る友達との待ち合わせのため上がってきたとのこと。小屋の方とも懇意な彼女の人脈にあやかって、ワインを差し入れしてもらったりしつつ大盛り上がり。 甲府にエルクやSUNDAYという山道具屋さんがあるのですが、そういったお店やその周辺の方々が、かなり南アルプスのこのあたりに根付いた活動をされているという話など、いろいろと聞くことができました。やっぱり地元の山なんだと、改めて実感。 連絡先を交換して、下界でも会う約束をし、偶然の出会いに大満足しながらカレーを食べて爆睡しました。 夜遅く目が冷めたら、眩しいほどの月明かり。暗闇の中月明かりに照らされて浮かび上がる北岳は、なんとも怪しく神秘的で、登る前に読破した小説『マークスの山』を思い出しました。 ■2日目:https://yamap.co.jp/activity/1082622
活動の装備
- その他(Other)ソーラー式エコライトsolarpuffソーラーパフウォームライトPUFF-15WL
- ホグロフス(HAGLOFS)LIMBER HOOD WOMEN
- ファイントラック(finetrack)メリノスピンソックス5本指クルー
- スポルティバ(LA SPORTIVA)トラバースX4 MID GTX
- ブラックダイヤモンド(Black Diamond)ディスタンスカーボンFLZ
- パタゴニア(patagonia)キャプリーン 1 シルクウェイト グラフィック Tシャツ
- その他(Other)FineSlimPantsDGPH462PA64S
- カリマー(karrimor)jaguar grace 55+10
- ブラックダイヤモンド(Black Diamond)メンズ クラッググローブフルフィンガー
- ペツル(PETZL)ティカXP
- サーマレスト(THERMAREST)プロライト
- モンベル(mont-bell)U.L.コンフォートシステムピロー
- ファイントラック(finetrack)スキンメッシュノースリーブ ウィメンズ
- モンベル(mont-bell)ダウンハガー800 Women's
- その他(Other)エアライズ1(AIRRAIZ1)1人用
- ソト(SOTO)マイクロレギュレーターストーブウインドマスター
- プリムス(PRIMUS)イージークックNS・ソロセットM
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