快晴の早池峰山 完全ひとりぼっち😂冬季限定スパルタルート

2021.04.22(木) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 2
休憩時間
1 時間 10
距離
20.7 km
のぼり / くだり
1416 / 1401 m

活動詳細

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 🍒gotoみちのく 第3週 岩手県盛岡市4日目 早池峰山(はやちねさん)  持っているものを全て出し切る時が来た。  夏の休日には、ふもとから登山口までマイカーが規制され、シャトルバスが走る。そんな人気の百名山・早池峰山。  しかし、今の時期はマイナー感がプンプン。登山口への県道が5月14日まで冬季閉鎖中なのである。  このため「距離20km、標高差1400m」というドM専用ストイック拷問スパルタ田中陽希風ルートが、漏れなくご用意される。  20kmのうち県道16km。開通を待つのが普通だが、普通じゃない人間もいる。    強風に伴う天気予報「C」と右足親指の付け根の痛みがすごく気になるが、やってやろうじゃないか。  持っているものはないけれど、出し切ってやろうじゃないか。    💨  💨  💨  💨  💨  ふもとの「岳」という集落には、宿坊が並んでいた。  静まり返っている。  先行者はいないようだ。がっかり。  閉鎖ゲートからメジャー登山口の小田越まで8km1時間45分かかった。  車なら10分ちょい。しかも、路上に雪は全く残っていない。すごく無駄なことをやらされている感MAX。   登山道に入った。  雪の樹林帯から突然、岩山エリアに抜け出すと、ひたすら岩登りが続くコース。  それなりの斜度だが、20日の暴風岩手山の阿鼻叫喚に比べれば、小学生レベルだ。  きょうの状態だと、アイゼンもワカンも不要。  風は強いが、アウターを着ないまま登頂したくらいだから、たかが知れている。  お空は快晴。体感レベルでは、予報の「C」どころか「Bに近いA」という感じだった。  ところが、誰にも会わなかった。小田越から登ったのは、私だけだったに違いない。  「快晴の早池峰山を独り占め😆」なんてタイトルを付ければ、見栄えはしただろう。  でも、実際は「ひとりぼっち」。    誰かに会いたかったな、きょうは。  こんな冬季限定スパルタルートを登るという奇特な体験を、同じ日に奇跡的に共有したドMさんと、山頂でお話したかったな。  「いやあ、参りましたねえ」  「ここから帰るの、きついですねえ」  そんな他愛もないお話を。    💔  💔  💔  💔  💔  帰路は、つらかった。  アスファルトの下りは、スピードを出せるものの、疲弊し切った足に、ビシビシとダメージを与える。  痛み止めを飲んでいたが、両足の指の付け根あたりが悲鳴を上げた。  田中陽希のチャレンジの真骨頂は、登山にあるのではなく、山と山の間の、途方もない車道歩きにある──そんなことを思った。  見栄えもせず、オンエアーもされない、アスファルト上の闘い。それを乗り切る体力と精神力こそが、彼の彼たる所以なのかもな。  帰路はつらかったが、閉鎖ゲートまで戻って来た時、「あぁ、田中陽希の境地に、1mmくらいは近づけた」と思った。  たかが1mm、されど1mm。  全国のドMよ、今こそ登れ、早池峰山に。  あすは、石垣島出発前から温めていたプラン。三陸沿岸を登る予定。

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