三ノ沢岳

2021.04.21(水) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 14
休憩時間
2 時間 33
距離
4.8 km
のぼり / くだり
559 / 651 m

活動詳細

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三ノ沢の源頭でテント泊という案は、即座に却下されてホテル千畳敷に泊まることになった。 山荘と言われていた頃に一度だけ泊まったことがあるが、ホテルになってからは初めて、 食事、風呂付の山なんて豪勢である。 おかげで宝剣岳のモルゲンロートも朝日もゆっくりと眺めることができた。 三ノ沢岳は、何度も行きたいと思いながら果たせないできた山である。 ここに行くなら、奥三ノ沢の氷瀑を登ってか、三ノ沢をつめてか、スキーでかのいずれかと決めていたものの、 最初の案を実行するには、もう力がない。 今回はスキーで行くチャンス、天気もメンバーも恵まれている。 ホテルの朝食をすませてから出発。 極楽平へのトレースを追い主稜線へ。 眼前には三ノ沢岳が、その右奥には御岳の白い山、左に目を転じれば空木から南駒への山並が見える。 申し分のない天気、展望である。 スキーをはいてカリカリの斜面を慎重に、慣れると後は大胆に滑って、 三ノ沢の扇のように広がる源頭部を横切っていく。 途中の枝尾根の台地でシールとスキーアイゼンを着け、三ノ沢岳下のカールを目指す。 円形劇場のような凹地から右手へと登る。 尾根に出ると突然のように展望が開け、宝剣岳の岩壁、その下に深く刻まれた滑川の本谷、 上松尾根を越して、乗鞍岳、穂高の連山が白い姿を現した。 いきなり現れた雄大な風景は、私の想像以上のもの、 西から眺める中央アルプスの峰々の連なりも目にしたことがない広がりである。 稜線にあるケルンの下にスキーデポし、アイゼンに履きかえる。 ケルンは20才過ぎで山に逝った若い3君の記念碑だった。 さらに刻まれるはずだった歳月を思うと、いつも残念とももったいないとも思う。 三ノ沢岳山頂は360度の展望 いまさら山々の説明もなかろう。 わずかの間、止んでくれた風がありがたく、春の日差しを浴びながら 去りがたい頂のひとときを楽しんだ。

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