【いつかはSTM！#1】序章は、箕面から宝塚へ

3月末に六甲全山縦走に挑戦してみて、今までの平均縦走距離から10キロ強も多かっただけに、クタクタになりつつ、これだけ一気に日中を通して行くルートはもうあるまい、と達成感と一抹の寂しさを感じていた。 ・・・と同時に、なにかまた目標を作りたいな、と感じていた矢先、ヤマッパーさんのレポで「STM踏破！」なる言葉を目にすることが増え、ずっとSTMは人ごとだと思っていたが、縦走マニアになっていた私は、自分の軌跡はどんなだろう？と調べてみた。 青ラインはぶつ切りだらけ、どこをどう結べば大阪平野の輪郭のごとく綺麗なラインが描けるのだろうと全然想像がつかなかったが、メインの縦走路はいくつか終えているようだった。（六甲全山縦走、京都一周トレイル、生駒縦走、紀泉アルプスのみだが） そこでむくむくと湧き上がった好奇心と野心・・・！ 　「いついつまで」の期限付きは無理だけど、「いつか！」ならできるかもしれない。STM完全踏破！自分の脚で！！ そうだ、やってみよう！公共交通機関でしか行かない通常のソロ山行。山を走るのもやっぱり好き。ヤマップ軌跡の青の点が青の一本ラインになるまで、歩いて走ってみよう！ そう思ったら居ても立ってもいられず、心の奥がいきなりキラキラ輝きだして、どきどきと熱くなってしまった。 （STMとは…須磨浦公園(Ｓ)から(To)みさき公園(M)までの約350㎞を繋いで歩く、超ロング非公式トレイルである。～ディーン・シモニタさんからの引用です～） まだ途方もない壮大な計画なのに、クライマックスの名ルート、ダイヤモンド・トレイルはラストに持って来よう！と決めた(笑) 大阪に住んでいながら、北摂はほぼ未踏だらけ。ポンポン山も登ったことがない。これはこれで楽しみになった。 今日は第一章の幕開け。この日は、さっといける箕面から、あの宝塚まで繋いでみよう、と子供たちを送り出してから出発した。 予定距離は23キロ、想定時間は6時間。実際はやはりオーバー。stop & goが多い写真のせいかな？仕方ない。自分で自分を許していこう、これが私のSTMスタイル♪ 箕面は数え切れないほど訪れているが、西の六個山は初めてである。 新緑が眩しく、うっとりしてその爽やかな輝きに目を奪われる。朝のすがすがしい空気と空間を独り占めだ。 六個山への道から見える大阪平野の眺望は素晴らしかった。霞む大阪市のビル群。住んでいる街をいろいろな角度から、脚で見つけにいけるのが、トレイルの醍醐味だ。 五月山霊園からも最高の眺望で、眼下に伊丹空港、緩やかなドライブウェイを降りていく。ここも昔に夜景を見に来たことを思い出す。不謹慎ながら肝試しにも来たなぁ・・とか。あのころはデジカメもないのに脳裏に焼き付いてる様々な思い出。この「今」もまた思い出に変わるんだろうなぁ。 五月山公園に降りてきて、これまた子供らときた動物園が無料だったので、ふらふらと足の向くままに動物観察。若いママ達に混じって、トレイル姿の女性が動物をガン見、接写中。たぶん怪しかったろうね～(笑)(≧∇≦)！ ロードを抜けて、瀟洒な花屋敷の住宅群の坂を登り、石階段の釣鐘山を登ってから、西の石切山へ。 いったん満願寺に降りて、ヤマザキショップでお買い物、そこから中山縦走路へ向けて登っていく。 かの有名な宝塚ロックガーデンも初めてだった。 岩場に楽しくなって、小野アルプスを思い出した。あの縮小版の印象。足場はしっかりしていて、ぐんぐん標高をあげ、眼下の景色が抜群！このルートは眺望最高だらけだなぁ～！と写真が止まらない。 ミツバツツジのトンネルを抜け、快適なトレイル。稜線上は南北に抜ける風が強かったので汗を乾かしてくれて、気分爽快。ウサギにでもなったような気分で駆け抜ける。 中山山頂で初めての座り休憩。ソロロングだと山飯で楽しむ山行とはまったく違う、やや修業じみた一日の使い方で、やっぱり先を急いで座ることすら時間が惜しくなるのだ。それを快感に思うのだからドМ極まれり。 山頂では、ほっと一息、ヤマザキショップで買った、栗入りあんこ餅をほおばり、ラストの下山へ。 ザレ場に滑らないように標高を下げまくり、清荒神参道をおりて、舗装路。六甲から宝塚へ降りた山塊が見えてきて、あそこだ！とロック・オン。ラストは楽しく駈けていき、ゴールの阪急宝塚駅へ。 今日のトレイルは宝塚ゴールでありながら、再びあの宝塚歌劇の銅像へ行き、私のSTMスタートを誓うご挨拶。 ソロの縦走も、自分なりに、いろんな修羅場をくぐり抜けてきたつもりだが、まだまだこんなもんじゃない、残り数百キロ。途方もない。怖いトンネルもあるかもしれない。 でも少しずつ、確実に、手に取るように実現できそうな楽しみがある。 いつかここに、この手を取って、STM完結のお礼参りに来れる日まで、ずっと元気でありたい(*^^*)