活動データ
タイム
07:32
距離
17.9km
のぼり
1404m
くだり
1405m
活動詳細
すべて見るシャボン玉の様に 努力をすれば報われるとは限らない。何とも後ろ向きな考えだが、期待など持たない方が楽。若い人ならいざ知らず、そこそこ歳を取ってからの努力は無謀に近く何かをするたび体に反動が出る。まるでバイオリズムの周期のようで、絶頂期に入れば長くは続かず一気に下降線を描いて何度も煮湯を飲まされていた。それでも必死にすがりつくのは、明るい未来を期待してひと時の満足に少しは浸ってみたいから。 山好きなら誰もが知る女性登山家だった田部井淳子さん、享年77歳で人生の幕を引く。見た目からは想像もできない行動力が歴史的な偉業を成し遂げ、温和な性格と物腰に多くのファンがいた。何を隠そうこの私もと手を挙げるが、心に響く言葉があった。当たり前のことだが普通に話すその言葉に重さがあり振り返る人生に迷いなどひとつもないと言い切る凄さを感じさせてくれ、その言葉「一歩一歩登っていけば必ず目的地につく」は自分を信じる強さを見せ付け、諦めるなと檄を飛ばしている。晩年には、病に侵されながら「病気になっても病人にはならない」と東日本大地震後の2012年から始めた被災地高校生を連れての富士山登山も5回を数え、七合目まで一緒に登り見送ったのが人生最後の登山となる。 「歩けるうちは歩きたい、生きているうちは、1分1秒でも楽しく、やりたいことをやって生き抜けたい」と語る柔和な笑顔がシャボン玉の様に一瞬浮かんで儚く(はかなく)消えた。 彼女には、こんな名言もあり振り返りみても心に深く沁みてくる。 「人生は、8合目からがおもしろい」 一歩一歩前へと導かれ今日の山 笠取山である。 この山は山梨百名山の一座で、季節を問わず登山者多く、山頂から見える景色に導かれ一年に何度も登る山。 計画は、三ノ瀬の将監峠登山口から林道歩きで山ノ神土を目指し、西御殿岩を覗いて唐松尾山・黒槐山を経て笠取山に登る。下山は笠取小屋前を抜け、一休坂十文字から馬止を経て中島川橋登山口まで下り道路を歩いて戻る周回コースを考えて、久々にのんびり歩きを楽しむつもりである。でも、天気予報は朝から雨で午後からガッツリ降るらしく、そんな時は雨トレにでも。 登山は、将監峠登山口から最近何度と歩く林道を抜け、高度を上げながら山ノ神土へ向かう。今回は、昨年12月以来久々登山のヒロちゃん伴い3名で緩めの山を登りに来たのである。山ノ神土分岐から主脈縦走路を辿り唐松尾山へと向かうがその途中、コースを外れて尾根へと向かう。 西御殿岩(2075m)である。 標高2000mを超える岩峰だが、ここからの眺望は外せない!岩塊に立ち周囲をグルリと見回せば、奥秩父の広大な山塊が目に飛び込んで右脳を揺さぶり刺激する。何度と来ても飽きない景色がお手頃で、岩登りのアトラクションを付けて待っていて、アクセス容易く初心者には是非にと薦めたい山。だが今日は吹き荒れる風とガスガスの雲の中を歩いていて、気温マイナス2度の寒さに凍り付く木々!霧氷だ!山一面が白く咲き誇る花のように染まり感動の時を過ごすのだ。暫しの楽しみのあと縦走路に戻り、浅い笹藪の中を縫うようにして尾根沿いに歩き続け、緩やかに上り詰めた林の中に頂きがある。 唐松尾山(2109.3m)である。 この山域周辺では最も高さのある山だが眺望も無く、山頂標識さえも気の毒な位に粗末で小さくて、通り抜けるだけの山。だが、何故だか気になり何度も訪ねてくる山だ。この山からは尾根歩きが暫く続き、小さくアップダウンを繰り返しながらジワジワと体力を削がれていく。尾根沿いを歩き続けて緩やかに鞍部を降りると現れる笹藪、登山道は左へ巻きながら抜けるが我々はこの笹藪を越えて行く。登り切れば黒槐山の頂きがあるが登山道などは無く、藪をかき分け登るのだ。 黒槐山(2024m)である。 山頂は木々に囲われ景色も望めず笹原広がり鹿の寝床が有るだけの山。ここも小さく手作りの山頂標識があった。この頂を突き抜けて登山道へと戻り黒槐(くろえんじゅ)の林を抜けてもう一度、尾根へと上がればその先に目指した頂きがある。 笠取山(1953m)である。 この山も、晴れの日ならば切れ込んで足元から始まる水源の森、一気に大菩薩連嶺へと広がりその奥に富士山が見え、右に左に広がり見る景観には息を呑み何度も訪ねる山なのだが、この日は強風吹き荒れるガスの中にある。 ここまでの山歩きに満足をして下山に掛かるが、この先も長い道のり残る水源の森に春を探して歩くのだ。 ふりかえり 3月の登山で、この月の行動距離合計が100kmを超えていた。よく歩いたものだと感心するが、殆どに厳しさ感じるコースを歩けて満足の山歩きとなる。これでコロナに負けぬ基礎体力が付けばと心から願いYAMAP投稿100回目の節目に振り返り思う。 今日も安全で!おつかれ山〜
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