名久井岳:春の息吹を感じて

2021.04.03(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 13
休憩時間
9
距離
5.8 km
のぼり / くだり
540 / 546 m

活動詳細

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青森県南部の一角に佇む『名久井岳(なくいだけ)』は標高615mの里山ながら、端正な山容から『南部小富士』の異名をとり、その周辺は県の自然公園にも指定されている。古くから霊峰として崇敬を受けてきた経緯もあり、麓には多くの寺社が点在するほか、リンゴや桃、梨、サクランボ等の果樹園も広がっており、地元の人々から広く親しまれている象徴的な存在だ。   一方、筆者の暮らす青森県においてもここ1か月ほどで人里の残雪はほぼ姿を消し、ようやく春の訪れを感じられる日々を迎えつつあった。そんな中で、そろそろ春らしい山路が気になっていた筆者が目を付けたのがこの『名久井岳』である。現在、本峰はほぼ雪解けを果たしている模様で、手軽に春らしい山路を味わうにはもってこいのタイミングであろう。   そんな訳で今回はこの『名久井岳』への山行を決意。昨年8月に青森へ赴任して以来、初めて同地で迎える春の息吹に思いを馳せつつ、登山口へ向かう筆者であった。     <注意事項> ・後述の通り、『法光寺』から先の道路は冬季通行止めの区間にあたる。そのため、今年は4月25日まで後述の『名久井岳樹海ライン登山口』付近への自動車の乗り入れは不可能である点に留意されたい。

名久井岳  自宅から車を走らせることしばし、今回のスタート地点となる『法光寺(ほうこうじ)』へ到着だ。本院は鎌倉時代に北条時頼によって開かれた由緒を持つ、曹洞宗の寺院である。
駐車場に車を停めたら支度を整え、いざ出発だ。
自宅から車を走らせることしばし、今回のスタート地点となる『法光寺(ほうこうじ)』へ到着だ。本院は鎌倉時代に北条時頼によって開かれた由緒を持つ、曹洞宗の寺院である。 駐車場に車を停めたら支度を整え、いざ出発だ。
名久井岳  『法光寺』から少し車道を登ると、右手に『かもしか遊歩道』と呼ばれるハイキングコースへの入り口が待っている。ここから今回の山路へ突入だ。
なお、車道はこの先『名久井岳』山頂に最も近い『名久井岳樹海ライン登山口』付近まで続いているが、この時期は冬季通行止めとなっている。
『法光寺』から少し車道を登ると、右手に『かもしか遊歩道』と呼ばれるハイキングコースへの入り口が待っている。ここから今回の山路へ突入だ。 なお、車道はこの先『名久井岳』山頂に最も近い『名久井岳樹海ライン登山口』付近まで続いているが、この時期は冬季通行止めとなっている。
名久井岳  『かもしか遊歩道』は大変歩きやすく整備されてはいるものの、結構な急斜面が続く箇所も多く、中々侮れない。
また、この日の午前中は春らしい陽気に見舞われ、登り始めてすぐにフリースジャケットを脱ぐこととなった。
『かもしか遊歩道』は大変歩きやすく整備されてはいるものの、結構な急斜面が続く箇所も多く、中々侮れない。 また、この日の午前中は春らしい陽気に見舞われ、登り始めてすぐにフリースジャケットを脱ぐこととなった。
名久井岳  尾根伝いに続く『かもしか遊歩道』はその道中、双耳峰のような二つのピークを超える形となる。周囲は木立が生い茂り展望はほとんど望めないものの、先述の急坂も相まって、ちょっとした里山登山の趣だ。
写真は最初に立ち寄った西側のピークで、写真には写っていないが休憩用のベンチも設置されている。
尾根伝いに続く『かもしか遊歩道』はその道中、双耳峰のような二つのピークを超える形となる。周囲は木立が生い茂り展望はほとんど望めないものの、先述の急坂も相まって、ちょっとした里山登山の趣だ。 写真は最初に立ち寄った西側のピークで、写真には写っていないが休憩用のベンチも設置されている。
名久井岳  その後も多少のアップダウンを経たのち小さく登り返すと、『かもしか遊歩道』は終点となり舗装された林道へ突き当たる。
車道を左手へ進むとすぐ、今度は『名久井岳樹海ライン登山口』へ。ここからいよいよ、山頂へ向けて本格的な登りに入ることとなる。
その後も多少のアップダウンを経たのち小さく登り返すと、『かもしか遊歩道』は終点となり舗装された林道へ突き当たる。 車道を左手へ進むとすぐ、今度は『名久井岳樹海ライン登山口』へ。ここからいよいよ、山頂へ向けて本格的な登りに入ることとなる。
名久井岳  『名久井岳樹海ライン登山口』から山頂までの距離は大したことはないものの、それなりの急斜面は相変わらずである。
もっとも、これまでの行程で体が慣れてきたせいか、それほど厳しさを感じることは無かった。
『名久井岳樹海ライン登山口』から山頂までの距離は大したことはないものの、それなりの急斜面は相変わらずである。 もっとも、これまでの行程で体が慣れてきたせいか、それほど厳しさを感じることは無かった。
名久井岳  少し進むと、小規模ながら岩稜帯の登りも。足元に気を付けながら進めば、楽々突破可能だ。
少し進むと、小規模ながら岩稜帯の登りも。足元に気を付けながら進めば、楽々突破可能だ。
名久井岳  道中、右手に鉄筋コンクリート造りの小さな小屋が。
その付近には小さな電波塔も建っており、その管理施設のようである。
道中、右手に鉄筋コンクリート造りの小さな小屋が。 その付近には小さな電波塔も建っており、その管理施設のようである。
名久井岳  そののち、わずかに平坦な道のりを経て、再びの急な登りに。
先程の岩稜帯でもそうだったが、こちらにも鎖が張られており、登りでは必要なかったものの、ここを下る場合は大きな助けとなりそうだ。
そののち、わずかに平坦な道のりを経て、再びの急な登りに。 先程の岩稜帯でもそうだったが、こちらにも鎖が張られており、登りでは必要なかったものの、ここを下る場合は大きな助けとなりそうだ。
名久井岳  鎖場を登り切った先には、簡素な避難小屋が建っている。
小屋内には薪ストーブが設置されているほか、写真や記念品なども飾られており、本峰が地域の登山者の方々から愛されていることを感じさせてくれる。
鎖場を登り切った先には、簡素な避難小屋が建っている。 小屋内には薪ストーブが設置されているほか、写真や記念品なども飾られており、本峰が地域の登山者の方々から愛されていることを感じさせてくれる。
名久井岳  避難小屋の脇から最後の小坂を登りきれば、晴れて『名久井岳』山頂へ到着だ。山頂周辺は広場状に整備されており、周辺も大変よく刈り払われているため、展望は抜群だ。
避難小屋の脇から最後の小坂を登りきれば、晴れて『名久井岳』山頂へ到着だ。山頂周辺は広場状に整備されており、周辺も大変よく刈り払われているため、展望は抜群だ。
名久井岳  山頂広場でひと際目立つこの石塔は、昭和9年に麓の村の青年団の方々が設置した理想碑なのだそうで、様々なメッセージが刻まれている。写真手前側は三角点。
山頂広場でひと際目立つこの石塔は、昭和9年に麓の村の青年団の方々が設置した理想碑なのだそうで、様々なメッセージが刻まれている。写真手前側は三角点。
名久井岳  写真は北西方向への眺め。青森県の名峰である、『十和利山(とわりさん、写真左)』や、『八甲田山(はっこうださん、写真右奥)』の姿も見晴らせた。
写真は北西方向への眺め。青森県の名峰である、『十和利山(とわりさん、写真左)』や、『八甲田山(はっこうださん、写真右奥)』の姿も見晴らせた。
名久井岳  こちらは北東方面。
写真奥の稜線は、青森と岩手を隔てる『階上岳(はしかみだけ)』。
こちらは北東方面。 写真奥の稜線は、青森と岩手を隔てる『階上岳(はしかみだけ)』。
名久井岳  下山にあたっては、登りとは反対方向のコースへ進むこととした。下山口も出発点と反対側になるが、その先からは林道を通って『名久井岳樹海ライン登山口』へ戻って来ることが可能である。
下りはじめは、足元に注意の必要な急坂が待ち構えているため、慎重に進まなければならない。
下山にあたっては、登りとは反対方向のコースへ進むこととした。下山口も出発点と反対側になるが、その先からは林道を通って『名久井岳樹海ライン登山口』へ戻って来ることが可能である。 下りはじめは、足元に注意の必要な急坂が待ち構えているため、慎重に進まなければならない。
名久井岳  そののち、ごく僅かな区間ながら足場の危ういトラバース道も。
とはいえ、少々気を付けながら進めば、登山が初めての方でも問題なく突破できるはずだ。
そののち、ごく僅かな区間ながら足場の危ういトラバース道も。 とはいえ、少々気を付けながら進めば、登山が初めての方でも問題なく突破できるはずだ。
名久井岳  続いて、分岐点を左手に折れると『子持石』と呼ばれる奇岩が佇んでいる。手前には祠も立っており、何らかの謂れがある模様だが、詳細は不明である。
続いて、分岐点を左手に折れると『子持石』と呼ばれる奇岩が佇んでいる。手前には祠も立っており、何らかの謂れがある模様だが、詳細は不明である。
名久井岳  『子持岩』を過ぎると、すぐに登山道は林道に突き当たり、下山完了となる。
『子持岩』を過ぎると、すぐに登山道は林道に突き当たり、下山完了となる。
名久井岳  下山口から引き続き林道を進み、再度『名久井岳樹海ライン登山口』を過ぎると、あずま屋や簡易トイレの置かれた小さな駐車場に出る。
ここから先も引き続き、車道を歩いてスタート地点へ戻ることとした。
下山口から引き続き林道を進み、再度『名久井岳樹海ライン登山口』を過ぎると、あずま屋や簡易トイレの置かれた小さな駐車場に出る。 ここから先も引き続き、車道を歩いてスタート地点へ戻ることとした。
名久井岳  しかるのちに、スタート地点である『法光寺』へ無事帰還。これにて今回の山行は締めくくりだ。
ちなみに本院の境内には、昭和24年に建立された国内最大の三重塔『承陽塔』が所在するなど、山行後の立ち寄りスポットとしても見逃せない名所である。
しかるのちに、スタート地点である『法光寺』へ無事帰還。これにて今回の山行は締めくくりだ。 ちなみに本院の境内には、昭和24年に建立された国内最大の三重塔『承陽塔』が所在するなど、山行後の立ち寄りスポットとしても見逃せない名所である。

活動の装備

  • ニコン(Nikon)
    標準ズームレンズAF-SDXNIKKOR16-85mmf/3.5-5.6GEDVRニコンDXフォーマット専用
  • ニコン(Nikon)
    デジタル一眼レフカメラD7100ボディーD7100

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