途中、アサヒビールの看板がある。
まだ、喉は乾いていない。
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狭薄山の写真

2021.03.28(日) 07:46

途中、アサヒビールの看板がある。 まだ、喉は乾いていない。

この写真を含む活動日記

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08:37

13.6 km

1168 m

狭薄山

札幌岳・空沼岳 (北海道)

2021.03.28(日) 日帰り

競泳の北島康介は、04年のアテネで「チョー気持ちいい」、08年の北京では「なんも言えねえ」と叫んで喜びを爆発させた。 時代は私を待っていた。舞台は用意されたのだ。狭薄山である。 頂上までの長い道のりと、下山最後の急坂の登り返しに長らく二の足を踏んでいたが、いよいよ満を持して挑むこととした。 メンバーは4人、天気は最高だ。 狭薄山の頂上に立った瞬間、シナリオでは歓喜の名言が飛び出すはずだったのだが、披露困憊でザックを背にドサッと倒れ込み、酸欠の金魚よろしく口をパクパクするばかりで、名言どころか、一言も言葉を発することがなかったのである。 狭薄山だが、山名のサウスは、アイヌ語で「山が狭まって、こだまする」を意味する「サシヌ」が変化したものと言われ、豊平狭を彷彿とさせる形容だが、「藪が多い」という意味との説もある、と物の本には書いてある。 望岳橋の駐車帯に車を停めて出発(7:10)。 等高線の数×10m=240mを一気に下降して林道に降り 、橋を渡って漁入沢林道の標識を通過(7:32)、標高495mだ。 240mを一気に降りたということは 、下山の最後にこの急坂の登り返しが待っていることを意味する。気が重くなった。 林道は除雪車が入った形跡があり、雪面が締まって歩き易い。 20分ほど歩いて左大二股林道の分岐を通過(7:54)。標高550mの分岐右手に大二股山へのトレースが延びている。 林道をショートカットして北東方向に登って行くと、上大峰林道に達する(8:45)。標高640mだ。 ここから比較的斜度のある尾根を標高770mまで登ると 、そこから1,036mピークまでは穏やかな尾根歩きとなる。 1,036mピークに達すると(10:22)、いよいよ狭薄山の頂きが目の前に姿を見せるが、まだまだ遠く感じられる。 最後の気力を振り絞って1時間20分、樹木が途絶え、丸坊主の頭に達したところが頂上だった。 山頂標識は、頂上から少し下がったところの木の幹に架けられていた。 狭薄山頂上(11:40~12:10)。 冒頭で北島康介選手を取り上げたが、12年のロンドンでは個人種目でのメダルを逃した。 400mメドレーリレーの第3泳者、松田丈志は、偉大な先輩を「手ブラで帰らせる訳にはいかない」との名言を残し、北島選手を第2泳者とするチームは見事に銀メダルを獲得したのである。 「手ブラで帰らせる訳にはいかない」との言葉通り、北島選手は手ブラではなく、ノーブラで帰国したのは言うまでもない。