間野富士山から大仁田山、そして標高333m峰を歩く。

2021.03.20(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 57
休憩時間
2 時間 37
距離
9.7 km
のぼり / くだり
759 / 748 m
9
6
36
2 40
12
4
1 25

活動詳細

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東京都青梅市と、埼玉県飯能市の境界線。青梅の成木川に沿う都県境はやがて尾根となり、西に延びて小沢峠、棒ノ嶺、そして長沢背稜へと続いている訳だが、今日歩くつもりである間野富士山界隈は、その境界尾根の始まる辺りの、飯能市側に位置している。 交通機関で云うと、飯能駅から間野黒指(まのくろざす)行きのバスが出ている。飯能の直竹川に沿って走るバスで、集落の尽きる処が間野黒指。本数は一日五便で、午前中は二本しか運行していない過疎路線である。 昭文社の「山と高原地図」を眺めてみても、近辺に表記されているのは標高505mの大仁田山くらいで、食指の動きにくいエリアと云わざるを得ない。 そんな間野黒指を初めて訪れたのが2014年の春。何の期待もしていなかったので、種々の花が咲く美しい里山風景に感激し、その春はKZ氏と毎週のように通い詰めた。 ずいぶん久しぶりなのだが、春の良景を眺めに再訪したくなった。間野黒指行き始発バスは、飯能駅を7時6分に発車する。今日も駅前でKZ氏と待ち合わせである。遅刻しないようにしなければ…。

天覧山・多峯主山・天覚山 週末は生憎の曇天予報で、その通りになった。飯能駅前には、それでも湯ノ沢行きにハイカーが行列している。

同じ乗り場にやってきた間野黒指行きに乗り込む我々を、怪訝そうにして見ている人も、多少は居たかもしれない。

バスは東飯能駅で数人の乗客を拾い、工業団地を経由して美杉台を越えると、成木川の都県境に沿って走る。
週末は生憎の曇天予報で、その通りになった。飯能駅前には、それでも湯ノ沢行きにハイカーが行列している。 同じ乗り場にやってきた間野黒指行きに乗り込む我々を、怪訝そうにして見ている人も、多少は居たかもしれない。 バスは東飯能駅で数人の乗客を拾い、工業団地を経由して美杉台を越えると、成木川の都県境に沿って走る。
天覧山・多峯主山・天覚山 直竹川に沿うようになり、長閑な田舎の車窓になる。下間野バス停で下車。車道を少し引き返すと、富士浅間神社の鳥居が現われた。
直竹川に沿うようになり、長閑な田舎の車窓になる。下間野バス停で下車。車道を少し引き返すと、富士浅間神社の鳥居が現われた。
天覧山・多峯主山・天覚山 境内に入ると、大銀杏の古木が健在で嬉しくなる。社殿の左手にある芙蓉の滝に立ち寄り、社殿に参拝してから、間野富士山登山道に入った。
境内に入ると、大銀杏の古木が健在で嬉しくなる。社殿の左手にある芙蓉の滝に立ち寄り、社殿に参拝してから、間野富士山登山道に入った。
天覧山・多峯主山・天覚山 浅間神社の裏手から延びる、やや急な尾根を、緩やかに廻り込むようにして、踏路が続く。

標高250mまで登ったところに、ベンチと「嫗ヶ嶽(うばがたけ)」の山名板がある。

山頂に向かう直登ルート、そして推定樹齢700年というタブノキに至る、トラバース道が分かれている。
浅間神社の裏手から延びる、やや急な尾根を、緩やかに廻り込むようにして、踏路が続く。 標高250mまで登ったところに、ベンチと「嫗ヶ嶽(うばがたけ)」の山名板がある。 山頂に向かう直登ルート、そして推定樹齢700年というタブノキに至る、トラバース道が分かれている。
天覧山・多峯主山・天覚山 登山道の傍らにタブノキが超然として立っている。近年は台風や豪雨の被害も多いが、ひたすらに佇立しているのには敬服せざるを得ない。
登山道の傍らにタブノキが超然として立っている。近年は台風や豪雨の被害も多いが、ひたすらに佇立しているのには敬服せざるを得ない。
天覧山・多峯主山・天覚山 踏路が山頂に近づき、タブノキの上部を見る。飯能近郊の山々が見渡せるが、曇天で曖昧な印象であった。
踏路が山頂に近づき、タブノキの上部を見る。飯能近郊の山々が見渡せるが、曇天で曖昧な印象であった。
天覧山・多峯主山・天覚山 間野富士山に登頂。真新しいベンチと、立派な石柱の山名モニュメントが新設されていた。

「南高麗地区まちづくり推進委員会」の尽力に拠るもので、喜ばしい限りなのであるが、標高294mと刻印されているのを見て、やや疑念が湧く。

古い山名板の方は290mで、大雑把に標高を既定としてあるようだが、等高線をよくよく見ると、間野富士山は標高280m圏峰なのでは?と思う。

294mの根拠を知りたいところである。
間野富士山に登頂。真新しいベンチと、立派な石柱の山名モニュメントが新設されていた。 「南高麗地区まちづくり推進委員会」の尽力に拠るもので、喜ばしい限りなのであるが、標高294mと刻印されているのを見て、やや疑念が湧く。 古い山名板の方は290mで、大雑把に標高を既定としてあるようだが、等高線をよくよく見ると、間野富士山は標高280m圏峰なのでは?と思う。 294mの根拠を知りたいところである。
天覧山・多峯主山・天覚山 間野富士山を出発して、西北に植林の尾根を歩き、やがて横断する林道に突き当たる。

前回はふたたび尾根に突入し、標高366m圏峰を踏んだものだが、今日は素直に舗道を歩く。

新飯能変電所の、ひときわ高い鉄塔が現われる。
間野富士山を出発して、西北に植林の尾根を歩き、やがて横断する林道に突き当たる。 前回はふたたび尾根に突入し、標高366m圏峰を踏んだものだが、今日は素直に舗道を歩く。 新飯能変電所の、ひときわ高い鉄塔が現われる。
天覧山・多峯主山・天覚山 変電所の敷地を、反時計回りに、柵の外側に沿って歩く。奥井戸神山とされる地点だが、今は削られてこのような状態である。
変電所の敷地を、反時計回りに、柵の外側に沿って歩く。奥井戸神山とされる地点だが、今は削られてこのような状態である。
天覧山・多峯主山・天覚山 新飯能変電所の西側に、ソメイヨシノとしだれ桜が並ぶ休憩所が設えてある。

前回もここで食事休憩を取り、ぼんやりと過ごした。青梅丘陵と三室山が遠くに見える良景である。

今日もここでカップ麺の休憩。桜は、もう少しで開花しそうな雰囲気だった。
新飯能変電所の西側に、ソメイヨシノとしだれ桜が並ぶ休憩所が設えてある。 前回もここで食事休憩を取り、ぼんやりと過ごした。青梅丘陵と三室山が遠くに見える良景である。 今日もここでカップ麺の休憩。桜は、もう少しで開花しそうな雰囲気だった。
天覧山・多峯主山・天覚山 本来は北西に続く尾根を歩き、間野黒指を目指すところだが、麓へとプラスティックの階段が下っているのを見て、急遽ルートを変更することになった。

変電所建設と併行して整備されている、雑木林の斜面が美しい。
本来は北西に続く尾根を歩き、間野黒指を目指すところだが、麓へとプラスティックの階段が下っているのを見て、急遽ルートを変更することになった。 変電所建設と併行して整備されている、雑木林の斜面が美しい。
天覧山・多峯主山・天覚山 設置された階段が、やがて崩壊気味となり、下るのに難渋する。やがて沢に沿うようになり、渡渉して少し歩くと、巨大な砂防ダムが現われた。
設置された階段が、やがて崩壊気味となり、下るのに難渋する。やがて沢に沿うようになり、渡渉して少し歩くと、巨大な砂防ダムが現われた。
天覧山・多峯主山・天覚山 舗装された林道となり、咲き始めた桜が点在する里山を眺めつつ、下っていく。
舗装された林道となり、咲き始めた桜が点在する里山を眺めつつ、下っていく。
天覧山・多峯主山・天覚山 地形図に記載の林道に合流。間野黒指の里山に至る尾根を探すが、急な斜面ばかりで、登り口は見つからない。

尾根や沢筋の踏路を探しつつ、林道を西北方向に歩いていく。

林道は荒廃して尽きてしまった。北面の尾根の、どこかを登っていくしかない。そんな話をしているうちに、唐突に激しい睡魔が襲ってきた。

KZ氏に哀訴し、銀マットを敷いて横になり、眠ることにした。

はっとして覚醒し、どれくらい寝てた? と訊くと、十五分くらいだと云う。
地形図に記載の林道に合流。間野黒指の里山に至る尾根を探すが、急な斜面ばかりで、登り口は見つからない。 尾根や沢筋の踏路を探しつつ、林道を西北方向に歩いていく。 林道は荒廃して尽きてしまった。北面の尾根の、どこかを登っていくしかない。そんな話をしているうちに、唐突に激しい睡魔が襲ってきた。 KZ氏に哀訴し、銀マットを敷いて横になり、眠ることにした。 はっとして覚醒し、どれくらい寝てた? と訊くと、十五分くらいだと云う。
天覧山・多峯主山・天覚山 不覚ではあったが、気分はよくなった。それで無造作に、植林の急斜面を攀じ登ることにした。
不覚ではあったが、気分はよくなった。それで無造作に、植林の急斜面を攀じ登ることにした。
天覧山・多峯主山・天覚山 程無く尾根に乗った。送電鉄塔まで戻り、休憩する。発電所からのルート変更で、下山して登り返すという行程になってしまった。

登山自粛解禁後の、二回目の山歩きだが、体力は存外に落ちているのだなと実感する。
程無く尾根に乗った。送電鉄塔まで戻り、休憩する。発電所からのルート変更で、下山して登り返すという行程になってしまった。 登山自粛解禁後の、二回目の山歩きだが、体力は存外に落ちているのだなと実感する。
天覧山・多峯主山・天覚山 尾根歩きが続き、標高412mの愛宕山に立ち寄る。立派な道標は「南高麗地区まちづくり推進委員会」に拠る。トレイルランのコース整備など、精力的に活動されているようであった。
尾根歩きが続き、標高412mの愛宕山に立ち寄る。立派な道標は「南高麗地区まちづくり推進委員会」に拠る。トレイルランのコース整備など、精力的に活動されているようであった。
天覧山・多峯主山・天覚山 踏路がトラバースして、いぼとり地蔵から登り返す。細田の集落を見渡せる送電線と交差して、ふたたび尾根登りとなる。
踏路がトラバースして、いぼとり地蔵から登り返す。細田の集落を見渡せる送電線と交差して、ふたたび尾根登りとなる。
天覧山・多峯主山・天覚山 顕著なピーク、標高470m圏の天王山を経て、これも久しぶりの大仁田山に到着した。

雲行きは怪しく、天気は崩れそう。今日はこれで下山に掛かることにする。

KZ氏が未踏だという尾根の末端に、標高点333mのピークがある。令和三年三月だし、寄って行こうということになった。
顕著なピーク、標高470m圏の天王山を経て、これも久しぶりの大仁田山に到着した。 雲行きは怪しく、天気は崩れそう。今日はこれで下山に掛かることにする。 KZ氏が未踏だという尾根の末端に、標高点333mのピークがある。令和三年三月だし、寄って行こうということになった。
天覧山・多峯主山・天覚山 大仁田山から北北東へ、下山に掛かる。山頂直下の激しい下りに難渋した。標高429mピーク近辺で、庚申塔が悄然として佇んでいたのが印象的だった。

入間川沿いの県道から、喧騒が響くようになってきた。単調な植林帯の尾根下りが続き、尾根分岐の瘤が盛り上がっている。その上に立つと、標高333m峰であった。
大仁田山から北北東へ、下山に掛かる。山頂直下の激しい下りに難渋した。標高429mピーク近辺で、庚申塔が悄然として佇んでいたのが印象的だった。 入間川沿いの県道から、喧騒が響くようになってきた。単調な植林帯の尾根下りが続き、尾根分岐の瘤が盛り上がっている。その上に立つと、標高333m峰であった。
天覧山・多峯主山・天覚山 作業道として明瞭に、踏路は東の尾根に続いていた。竹林が目立つようになると、横断している林道に降り立つ。

林道は大きくトラバースして、南方向に逆戻りするような形で下っていく。やがてヨマキ川に沿う林道に合流した。
作業道として明瞭に、踏路は東の尾根に続いていた。竹林が目立つようになると、横断している林道に降り立つ。 林道は大きくトラバースして、南方向に逆戻りするような形で下っていく。やがてヨマキ川に沿う林道に合流した。
天覧山・多峯主山・天覚山 唐竹の集落から、周助山、ノボットが端整に聳えるのを眺める。
唐竹の集落から、周助山、ノボットが端整に聳えるのを眺める。
天覧山・多峯主山・天覚山 入間川を渡る唐竹橋から、先ほど登った333m峰を眺める。きれいな三角形の山容は意外であった。

当初の目的であった、間野黒指を訪れぬまま下山してしまった。

好天で、桜の開花するタイミングに再訪しよう。ふたりでそう話していると、飯能駅行きのバスが、ゆっくりと唐竹橋バス停に近づいてきた。
入間川を渡る唐竹橋から、先ほど登った333m峰を眺める。きれいな三角形の山容は意外であった。 当初の目的であった、間野黒指を訪れぬまま下山してしまった。 好天で、桜の開花するタイミングに再訪しよう。ふたりでそう話していると、飯能駅行きのバスが、ゆっくりと唐竹橋バス停に近づいてきた。

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