活動データ
タイム
05:59
距離
9.1km
のぼり
961m
くだり
965m
活動詳細
すべて見る八方池山荘9:05ー石神井ケルン9:23ー第2ケルン9:33ー八方ケルン9:40ー第三ケルン9:51ー丸山11:23ー唐松岳頂上山荘12:14ー12:35唐松岳13:04ー唐松岳頂上山荘13:21ー丸山13:52ー第三ケルン14:32ー八方ケルン14:38ー第2ケルン14:42ー石神井ケルン14:48ー八方池山荘15:00 春の唐松岳は友人と三十数年前に登ったことがある。その当時は、スキー場を歩いて下ったが、現在は歩けなくてリフト、ゴンドラを使わないといけない。一番上のリフトの終了時刻は15:40。これまでに戻って身支度を完了せねばならない。出発は、同じくゴンドラ、リフトの関係で9時。したがって、必ず行動時間6時間で戻ってこなければならないタイムトライアル登山となる。累積標高差は1000mなく、歩行距離も9km程度。無理なことはないが、雪質と天候のコンディション次第だ。 最近のレポを拝見して、厳冬期は過ぎ、雪解けが急ピッチで進んでいるが、雪山のうちに行きたいと思っていた。かよっちさんのレポなど拝見して、行きたいけど遠いなあと思っていたが、ここならスキー場への直通バスが使える。調べてみたら夜行バスが運行しているので、これを使えば夜行の行き帰りで日帰り登山できるねえ。こうすることにして、実施日を探る。 土曜日曜は自治会の引継ぎなどで多忙になる可能性が髙く、有給を頂いて決行することに。SCWやてんくらで天候の様子を探って、月曜日15日の決行とし、バスも予約できた。直前に決められるのはソロの強み? その後は、日程を変更する必要がないか、天気予報をあちこち見まわる。直前の土曜日は大荒れでかなりの降雪がありそう。日曜も回復は遅い見込み。これまで良いお天気が続いたので、雪は融けて氷化しているだろうし、その上に積もった新雪は雪崩れる可能性が髙い。特に降雪直後の日曜は要注意。月曜日は多少落ち着くだろうし、唐松岳へは八方尾根を登るので問題ないだろうが、それでも状況次第で撤退せねばならないかもしれない。 直前までのレポをいくつも見て、アイゼンは12本爪のみ、ワカンは不要(新雪が深くてもツボ足で頑張る)と判断した。出発の当日、乗鞍岳で雪崩に登山者が飲み込まれて心肺停止とのニュースが流れた。木曽駒でも雪崩で負傷者発生。やはり、日曜は、上部に樹林帯のない斜面を有するルートと沢筋は危険だったか。乗鞍の方は同郷の方でお亡くなりになったと翌日に知った。ご冥福をお祈り申し上げます。これしか言えないのが残念です。ニュースを知った娘に、安全性が髙い場所であることを説明したが、何度も無理しないように言われて家を出た。ありがとう。無理しないよ。 夜行バスは空席が僅かにある程度。スキーやスノボの若者が多いみたい。朝方の車中は寒くてダウンを着て丁度良かった。換気が十分されていたのだろう。八方バスターミナルには予定より少し早く着いた。ここでパンを食べて登山靴を履いて、少し早いがゴンドラ乗り場に向かう。表示が丁寧にしてあり、迷わずに行けた。ほかに2人の登山者がおられて同じタイミングで歩いたが、乗車券売り場には私が先に立ってしまったので、先頭になった。後ろにはBCの方や登山者の沢山の列ができた。平日でこれなら休日は相当混むんだろうな。購入するのは八方アルペンライン往復、2980円。クレジットカードOK。購入の際はコンパスで提出した登山届を印刷しておいて提出しました。券の購入前に、ゴンドラ乗車口前の階段に荷物を置いておくべきだったが、横に置いていたために、一番で券を購入しても、乗車はスキーヤーの後になってしまった。 それでも、登山者の先頭を切って、8時2分にゴンドラ乗った。あいにく、空は曇り空。晴れるんじゃなかったっけ? 1つ目のリフト、アルペンクワッドはゴンドラの右前。リフトは8時30分からと立札が出ていて待っていたところ、登山者は8時20分から乗せてくれた。周囲は真っ白。まだ、晴れないなあ。2つ目のリフト、グラードクワッドは左へ。ここは試運転中で待っている間にガスが切れてきた。周りの方は喜びの声を上げる。私も心の中で“ヨシッ!”。ここは8時40分から乗れた。所要時間は5分くらいかな、八方池山荘前1830mに着いた。皆さん、ここで準備。 トイレに行って、アイゼンを装着して9時ちょうどに出発。もうすでに沢山の人が登り始めていた。早っ! 稜線を、先頭を切って登ることはできませんでした。 まずは八方山、石神井ケルンまでの急登。ここまで来ると展望が良くて、左に見える五竜、鹿島槍からガスがたなびいて、風の強さを物語る。一方、右は白馬三山、天狗の大下りから不帰ノ嶮までの稜線の雪の襞がとてもきれいだ。展望は申し分ない。写真を撮るたびに、後続の方に進路を譲る。写真以外に自分のペースが遅くて譲ることも度々。心肺能力不足、筋力不足を感じる。もっと、山を登って鍛えないとなあ。帰りのことを考えて13時に山頂を下り始めたらよいので、それまでに到着すればよい。心拍を上げないで、息が切れないように、大汗をかかないペースで登る。ルートは左に曲がり、登ったところに、人の顔に見える八方ケルン標高2,035mがある。目が左右の矢印になっていて面白い。 八方池のある第三ケルンまで、北からの風は強く、ここまでトレールアクションパーカーで頑張ってきたが、上部の風を懸念して、下ノ樺の手前に下ったところでアウターを来た。ここから2,361mピークへの直登がある。これが結構きつい。そこから丸山への稜線では登山者が行列になっている。みんな、頑張れ! 早い方は既に降りてこられるが、八方池山荘に泊まられた方だろう。急登を耐えて丸山ケルンまで来ると、後立の稜線と唐松岳山頂が見えてくる。五竜が立派に見えるが、奥に聳える双耳峰の鹿島槍が徐々に隠れるようになり、少しだけ顔を出している。あと1時間と、頂上まで20分の見込み。これなら頂上に立てる!でも、強い風は相変わらずで、ガスも出てきて南に大きくなびいている。しかし、バランスを崩すほどの風でもないので、細尾根でも気にすることなく登る。先を行く人が、剣が見たくてやって来た。楽しみだって言う。頂上に立てば、向こうに剣がドンっと見えるはず。 ようやく、ガスの主稜線に立ち、視界が悪いので休むことなく、山頂目指して一旦下る。山頂から戻ってくる方が立ち止まっている。登り返しはきついのかもしれない。大きく息を吹き出して、できるだけ酸素を取り込むようにする。鞍部から山頂を見上げると、強い風にガスがなびいて、ガスの切れ間から、小さな登山者が数人、稜線を登っているのが見える。頂上は見えないが格闘する姿を見て、ヒマラヤの頂上直下にいる気分になる(行ったことないけど)。 12時35分、山頂に着いた。山頂には20名くらいだろうか。賑わっている。みんな、剣がお目当てで多くの方が、剣に向いてガスが切れるのを待っている。ガスが切れるたびに山頂はにぎやかになる。それにたがわない、剣の雄姿。南には五竜、その右奥に槍、穂高連峰が見える。風は緩やかで、座ってパンを食べて、時々ガスに隠れる絶景を堪能する。13時、予定の時刻となったので、そろそろ帰ろうか。まだ、頂上に人は残っているが、下りも速くはないので、下りよう。 靭帯損傷した右ひざが気になるが、足の前だけで踏み込むと、ピリッとする。できるだけフラットフィッテイングして下降するように心がけた。陽が当たって、吹き溜まりの雪は少し湿気を含んでいるが、アイゼンは十分に効くくらい硬いので比較的な急斜面でも、アイゼンを効かせてフラットにして降りる。絶景に食傷気味になる贅沢なひととき。帰りも19:30の夜行バスなので時間は十分にある。リフトの最終時刻だけ気にしながら、ゆっくり降りる。南側の斜面は一部、クラックが入っている。ここも、日がたてば雪崩れるんだろうなあ。 結局、天候が悪くなれば厳しい冬山に戻る山域だけど、ピッケルは使わず、冬山用の手袋(BD,ソロイスト)やゴーグルの出番もない穏やかな登山になった。八方の湯でゆっくりして、バスターミナルに来てみると、18時で締まっていた。気温は2℃。風呂上りには堪える寒さ。バスが来るまでの90分間、寒空で周囲をウロウロと不審者のように歩き回って寒さに耐えた。こんなことなら、もっとゆっくりお湯に入っていればよかった。帰りのバスはほぼ満席。若者ばかり。梓川SAで1時間の休憩があったのでラーメンを食べて、寝たか寝てないかわからない状態で5時に京都駅に戻ってきた。さあ、帰って仕事しよう。
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