活動データ
タイム
09:21
距離
22.3km
のぼり
2021m
くだり
2021m
チェックポイント
活動詳細
すべて見るたきびとマッチ ひなたざわのうら 消えゆく定めと消せない話 私がまだ小学生だった頃、遊びに出掛けるときの必須アイテムは肥後守(ひごのかみ)と象印の燐寸(マッチ)だった。今の時代なら有り得ないことかと思うが、このふたつをポケットに忍ばせて朝から夕方まで何も持たずに遊んでいても不自由無く過ごせていたのは自然からの恵みと先人からの教えのお陰で、遊びから多くのことを学び知恵を授かっていたのだと改めて思う。 つい最近の話、テレビから各地で山火事が起きたニュースが流れていたがその原因のひとつに焚き火の後始末が不十分だったとある。奥多摩や奥秩父の山域を歩いていると登山道脇で焚き火をした跡を見掛けることがたまにある。焚き火が燃え尽きたのか後始末などは全くせずに立ち去っていることがうかがえて、よく火事にならずに済んでいるなと苦々しく思っていたのだ。熾火(おきび)が消せずに残れば埋もれた火種は消えず掘り起こすとすぐに着火することは子供の時から知っていて、腐葉土積もる森なら尚のこと燻り(くすぶり)、杉の葉なら間違いなく一気に燃え上がる怖さがあり当日の強風吹き荒れる山に思いを巡らしていた。 そう言えば、同世代なら誰もが知ってる筈の老舗で業界シェアNo. 1の兼松日産農林がマッチ製造販売事業から撤退したニュースを少し前に見た。子供の時、いつもポケットに忍ばせていた必須アイテムもひとつずつ消えて行くのは時の定めか?古き良き時代を懐かしみ歩く今日の山 日向沢ノ峰(ひなたざわのうら)である。 この山は奥武蔵の有間山稜の端にあり、先週歩いた長沢背稜の起点となるが訪れる人の少ない静かな山域の山。 計画では、名栗村のさわらびの湯から登山を開始し、白谷沢を詰めて棒ノ折山へ登り都県境尾根を抜けて日向沢ノ峰へ登る予定。下山は有間山稜から蕨山を経て金毘羅尾根へ抜けて戻る周回コースを考えているが、またも行程が20kmを越え標準コースタイムも11時間となるコースには厳しさしか感じないのだが敢えてトライをしてみるつもりでいる。 登山は、名栗湖を周り白谷沢から沢沿いに棒ノ折山へ向かう。このコースは、なんちゃって沢登りの体感できる人気のコースで休日などは大勢のハイカーで賑わうが、過去に死亡事故や遭難事故が複数発生している所であり油断などできない悪路が待ち受けている。最初の一座となる棒ノ折山へ難なく登れば、山頂から望む奥武蔵や奥多摩の山並みは遮るものもなく足元から広がる眺望に誰もが目を見張るのは間違いがない。だが、ここで終わりでは無く、ここから長く苦痛となる登山が始まるのだと心して掛かるのだ。山頂から続く都県境尾根へ足を入れ、何度となく繰り返すアップダウンには今回も体力を削がれ息も絶え絶えになる程だが、見上げるだけでも辟易とする急登の先に目指す山の頂があった。 日向沢ノ峰(ひなたざわのうら)である。 この山を目指す登山者などまったくいない寂しい山だが、あえて選んだ山に満足の時を過ごしている。晴れていれば頂きからの展望は素晴らしく、振り返れば今回もよく歩いているなと感心をするが、いつもと同じにここからの下山もいやらしさの際立つ長い道程が待っていて、少しの休憩を挟み下山へと足を進めていくのである。 ふりかえり 懲りもせず、20kmを超える長く厳しいリハビリ登山を続けているが、行くたび痛む足と削がれる体力には泣かされながらも今度こそはと奮起している。まだまだできる筈!まだまだできる筈!と呪文のように暗示を掛けていて、そんなに単純じゃ無いが言うだけはタダだし気分は確かに上がるはず。😌 今日も、おつかれ山〜
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